2011年1月31日月曜日

ハンドアウト授業とAll English

 英語Ⅰの主担当として約1年ハンドアウトを作り続けてきたが、学年末考査も来月に迫り、いよいよ最後のレッスンに入ってきた。基本的には同じ流れで授業を行うため、生徒は退屈に感じるのではないかと思ったが、その分、英語を駆使して説明したり、生徒の質問に答えたり、タスクを英語で指示しながら与えたりと、ある程度の理解力が生徒にあればAll Englishの授業がスムーズに行えることを実感してきた。これまでは授業の基本線がコロコロと変わるため、そのことを伝えることに注意がいってしまって、All Englishどころではなかったのだが、基本線が一致していると、アレンジをいろいろと考えることができる。生徒に集中力とモチベーションがある程度あれば(その「ある程度」というのがどのくらいかの見極めもまた難しい問題だが…)、小話をしたり、即興でアクティビティを考えて生徒に指示したりと、味付けを英語で行えることを実感した。

今日は教師対生徒で行っている新出単語の発音チェックのタスクをペア同士で行った。これも生徒にとっては初めてだったがおおむねすんなりと導入できた。その後第8号となる教科通信を配布。

さて、レッスンを消化し学年末考査までの1ヶ月、そしてその後の1ヶ月何をしようか。じっくり考えていきたい。

2011年1月26日水曜日

個人と組織のPDCA

 昨年は手帳というものをしっかり使えた1年だった。私は手で計画を手帳に書いたりといった地道な作業はしないが、それでも1年スパンで目標や予定をPCでつくりそれを手帳に張って持ち歩いた。すると外出先でも折を見てそれを見返すことができ、自分に立ち返ることができた。1年という時間軸の中のどこに自分がいるのか、立ち位置を確認して方向性をすぐに取り戻すことができる。そういう意味で手帳というツールの威力を知った。

そういった個人レベルのPDCAはもちろん大切な前提条件であるが、それと同時に組織レベルのPDCAをいかにまわすかも今後の私の課題なのだろう。 


1年のスパンで考えるとき、4月から始まる学校という現場のスタートがよくなるためには1~3月の時間の使い方にかかってくる。日々の仕事に忙殺されると個人において、また組織においてこのPDCAが回せなくなる。1年スパンで考えれば、1~3月はCheckをしActionしてPlanにつなげる非常に密度濃い時間になる。それで、このごろ思うのがこのChcekの仕方。学校現場はわりと自由度の高い教員という職業の集団のため、一人ひとりの考え方が微妙に違うことがある。それはそれでいいのだが、全体で目線を合わせるというか統一の基準を設けていないと「どう評価するか」「どう捉えるか」というCheckの部分で、なかなか意見の一致を見ることができない。しかしCheckがあいまいだとActionしPlanすることは叶わない。その意味では、客観的にCheckができるようなPlan(目標)を、組織として立てることが必要だろう。これは何も数値のみを目標にするという意味ではないが、数値の部分で客観把握ができないうちに目標を立てても、それはただのお題目になるということだ。数値目標はやはり必要だろう。なぜなら、とくに組織でPDCAをまわすときには、単調な言葉の羅列だけではその言葉に載っている「思い」のようなものはメンバーすべてに同じ熱さで共有されるというこはなかなか難しいからだ。

新年度まで残された時間はあるようでない。教科と分掌においてどれだけこのCheck、Action、Planを行えるかが非常に重要。計画的にことをすすめたい。

2011年1月25日火曜日

沈まぬ太陽


山崎豊子氏のドラマは、これまで「白い巨塔」「華麗なる一族」「不毛地帯」などどれも食い入るようにして見てしまう作品であるが、先日「沈まぬ太陽」をDVDで鑑賞した。単なるラブストーリーよりこういった社会的なテーマが絡むドラマが好きな妻と私。「沈まぬ太陽」は上述の3作品とは違い、権力よりというよりは、逆に、反体制派の主人公の人生が展開していき、それが新鮮であった。もちろん主人公である渡辺謙の演技はすばらしかったのだが、むしろ私は、その妻である鈴木京香の演技に感動してしまった。健気、かつ気丈、そして一貫して、夫をおおらかに包み込むあの一種の「許し」のまなざしに思わず号泣してしまった。 

山崎豊子氏のあの人間の「闇」を描くまなざしは、やはり鈴木京香の演技に代表される、ある種神々しくさえある夫婦や家族をとらえる視点なしにはありえないのだろう。やはりあそこまで透徹した「闇」を描くには、「光」も見えていないと描ききれないのだろうなと、作品を見終わったあとに思った。まさに日本の誇るストーリーテラー。やはり良い作品を見ると「日本人でよかった」と心底思える。

2011年1月23日日曜日

自動車の試乗とびっくりドンキー


20万キロ以上走っている愛車も車検を控え、そろそろ次の車の購入時期かも知れないと考え出し、試乗してきた。FREEDというホンダの車。思ったより中は広くコンパクトで身の丈サイズの車で大変気に入ってしまった。じっくり検討したい。
帰りはびっくりドンキーへ。1000円でここまで満足感あるメニューを提供できる店はめったにないだろう。調子に乗って300gを食べたが、若いころは難なく平らげられた量が、今では完食するのに精一杯であった。次からは無理せず150gにしよう。

2011年1月19日水曜日

90分模試直前講習

 「学力向上プロジェクト」と称して1年次に対していろいろ対策を打ってきたが、その一環として今度の土曜日に行われる模試に向けて直前講習を90分で行った。冬期講習からそういった対策講習をしている教科もあるのだが、英語の場合は、基礎力を高めるのが先決であるし、また傾向と対策を直接教えても、それがすぐさま点数に結びつく教科ではないため、冬期講習では模試と直接は関係しない内容を取り扱った。しかしこの直前講習1日だけは過去問に取り組むことにした。
前日に過去問(長文2題+英作文1題)を与えて説いてくるように指示。当日はその解説を行った。あまりこのような講義調の講習は行いたくない。生徒は飽きてくるだろうし、解説を聞いたところで、実際に英語を話したり書いたりしない限り、それが生徒の頭の中に定着するようには思えないからだ。しかしたまにはそういう「解法を学ぶ」機会も必要かと思い、あえて解説授業を行った。生徒は直前ということもあり、また一度長文を解いてきて、解答を知りたいという気持ちもあるためか、比較的集中力を維持して聞いてくれた。土曜日の出来に期待したい。

2011年1月17日月曜日

吹奏楽部の引率と読書


15日、16日は地区のコンクールであった。バンド全体で出るわけではなく、小グループで出るアンサンブルという形式だ。私はまったくの素人だが、客席から見ていても明らかに生徒は緊張気味で、音量も小さかった。やはり都会(と行っても十数万人の街なのだが…)に出ると生徒は萎縮してしまうのだろうか…。4月からは1年生が入ってくる。それまで力を蓄えていってほしい。

ホテルでの時間はかなりあるので、ビジネス本を一冊購入して持っていった。以外に家では読書できる時間がないので、逆にこういう時間は貴重だ。夜にまとまって時間を3,4時間ほど確保できるからだ。仕事へのとらえ方を見つめなおすことができて有意義であった。
さて今日から冬休み明け。明日から本格的な授業再開だ。がんばっていこう。

2011年1月10日月曜日

読書の休日

この2日は読書に明け暮れてしまった。やはり美しい言葉にふれる体験は人に癒しを与える。上記が読んだ三冊。どれも珠玉の名作であった。詳しい書評はこちらに譲るとして、明日からは仕事だ。3月までの仕上げの期間である。集中して取り組みたい。

2011年1月8日土曜日

高教研への出張

さきほど高教研から帰ってきました。今回は発表者ということもあり、少し緊張気味でしたが、運営の方々に励まされ、無事終了することができました。他の先生方のように、スライドがすごいわけでもなく、動画を使って生徒の様子を見せるわけでもなく、また参加した先生方に生徒役になってもらってアクティビティをするわけでもなく、45分ほどの発表は退屈ではないかな、と内心不安だっただけに、発表後も、数人の先生に温かい言葉をかけていただき、大変ありがたく感じました。まだまだ道半ばではあるものの、本校英語科の授業の変化についてお話をさせてもらったことは、私自身のみならず、本校にとってひとつの大きな節目になったということでホッとすると同時に、充実した達成感のようなものを感じることができました。

高教研では、1日目の全体会では、大学時代にゼミで議論した思いでのある社会学者、三田宗介氏の講演を聴くことができ大変光栄でした。また、2日目の英語部会では元教科調査官の菅正隆氏のお話を伺うことができました。芸能界の裏話や面白いエピソードなど、聴衆を笑わせながら、しかしよく通る声でズバッとお話を進める語り口に2時間があっという間に過ぎ去ってしまいました。また、夜の部では、1日目は大学の先輩方や道内の先生方との同窓会に参加し、また以前同じ学校で働いていた先輩と一献を傾ける機会を設けていただきました。また、2日目の発表後は、運営された先生方に混じらせてもらい、おいしい鍋を囲みながらいろいろお話をすることもでき、大変ためになりましたし、自分なりに動いて、こういった場に参加することの大切さを学ぶこともできました。

さて、仕事は終わって、その後は予約していた札幌プリンスホテルへ。ここは値段的に私のような庶民が泊まるホテルではないが、妻が二人で5400円という特別道民プランなるものを発見。予約したのでした。こじんまりとした温泉もついたホテルで、景色も抜群。何よりホスピタリティが違う。非常にラッキーな一泊となりました。

高教研の発表資料はこちらからお願いします
(左「高教研」→「H22高教研研究発表資料」→左下「各資料へ」をクリック)
(ただし少し思いので時間が多少かかります)。

2011年1月5日水曜日

今年もよろしくお願いします。

年末年始は妻と私の実家でゆっくりさせてもらい、先ほど帰ってきました。テレビと睡眠とおせちに明け暮れてしまった正月でしたが、たまにはこれくらいゆっくりするものいいものです。

今日はローマ皇帝ハドリアヌスについてのドキュメンタリー番組を見ましたが、視聴者は栄華を誇った帝国がゆっくりと衰退していく時代を生き、警笛を鳴らし続けるも、市民と元老院の反対にあい最後は孤独に死んでいった皇帝の一生に、現在の日本の政治状況を透かして見ていた人も多かったのではないでしょうか。拡大路線こそ最大の幸せとして生きていたローマ。案内人である東大の青柳教授はその番組で、ローマがその後衰退していく原因は、当時、その拡大神話を疑う市民が多くなかったことを挙げていました。翻って今の日本はどうでしょうか。逆に一国のトップは情勢を把握しておらず、国民こそがこの国の末路・現実を見据えている気がします。否それは希望的すぎでしょうか。私たち国民も本当は情勢を見晴るかしてはいないのかも知れません。いずれにしても、この国の未来は、経済的な拡大路線の先には決して開かれず新たな価値観を必要としている気はします。

その意味で明日の高教研に来られる見田宗介氏の講演は大変楽しみです。氏の著書「現代社会の理論」は大学時代のゼミで研究した本で、社会学の面白さを私に教えてくれました。勉強してこようと思います。翌日はつたないながら、教科の分科会にて、これまでの自分なりの実践を発表させてもらおうと思っています。今からその準備です。

昨年は怠け者の私もこのブログを書き続けることで元気をもらいながらがんばれました。今年も日々考えたことを綴っていけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。