2011年4月29日金曜日

GW開始

 

いよいよGW開始。年度末から4月にかけてたまった疲労を取るために本当にいいタイミングで設定されているなあと感謝につきるこの時期の連休であるが、吹奏楽部の顧問になっている私はほぼ通勤する必要がありそうである。この日は個人練習だったため職員室にて「英語表現」の教材研究をしていた。ある程度まとまった文章を読ませる形ではなく、1文単位で「どう日本語から英語にしていくか」をメインテーマとする教科書の最初の部分だけに、ALTにメインで行ってもらう部分を作ることも難しく、ペアを中心とした音読や暗写のシートを作成した。最初の文字だけ書かれてあるハンドアウトを見て、それをスムーズに言わせたり書かせたりする活動を継続したいと考えている。

この街に来て、いろいろと美味しい店を妻と物色しているが、中でも印象的ですばらしい味を提供してくれたのが「スパゲティハウス・パスタリア」というお店。老舗らしく、町の中心部にあるが、少し奥まったところにあるため見つけにくいかもしれない。地元の有名店であることも知らず、車のナビのおすすめ情報に従って偶然たどりついたこのお店であったが、しっかり麺を食べている!という実感が伝わるすばらしい味に思わず舌を巻いてしまった。函館にお越しの際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

2011年4月24日日曜日

「音読・暗唱・暗写」の位置づけ

前の学校では暗写できるようになるまで生徒は時間がある程度かかっていたこともあり、最初の文字だけ与えたハンドアウトを使って生徒は英文を暗写していった。今の学校の生徒は驚くほど早く暗写ができるようになる。最初の文字が与えられていなくても生徒はchankingが頭でできているのだろう、まとまった英文をスラスラと暗写している。

この頃考えるのが、この音読・暗唱・暗写の活動をどこに入れるかということ。本文の内容理解のプロセスはinput,intake,outputのうちinputに位置づけられると考えられるが、この段階で、この一連の活動を入れることに果たして意味があるのか疑問に思ってきた。前の学校では、毎時間、常にこの一連の活動をかつて取り入れてきたが、どうしてもそこに日本語が介入してしまう。内容理解の段階から日本語が介入してしまい、どうしてもまとまった内容の概要を英語でつかむという本来的な活動には至っていなかったのが今までであった。

しかし、今の学校の生徒は音読など自分で声を出す活動がなかったとしても、集中力が途切れることなく、ある程度時間、内容理解のためのタスクに耐えられるようだ。であればできるだけ英語を使って内容を説明し、タスクも英語で行いながら日本語を介さずに本文理解に持っていく工夫ができそうだ。この部分をどうしていくのか、他の先進校の事例を参考にしながら組み立てていくことが出来そうだ。

つまりinput,intake,outputで授業を組み立てるとしたら、inputの部分をもうすこしAll Englishで行いながら、intakeの部分になって、効率的に音読・暗唱・暗写を取り入れることが有効ではないかと考えている。その上で、十分に英文が刷り込まれた状態で、output活動に持っていく流れをつくっていきたい。

2011年4月19日火曜日

ハンドアウト授業は続く

この学校でもハンドアウトを中心に学年統一の授業を行っている(というか前の学校ではここの学校を手本にハンドアウトを考えていたのだった…)。以前のこの科目を持っていた方が残してくれたハンドアウトをほぼそのまま使わせてもらっている。自分で作るのが一番力になるのだろうが、まずは本校のスタイルに自分を慣れさせたいということからそのまま使わせてもらっている。やはり理解力がいいからか、与えられたタスクを黙々とこなす。たとえばQ&Aのタスクでは、前の学校では10分かかっていたところが3分で終わる。タスクを解く時間の早さがいまだに把握できないので、50分でどこまでできるのか、いまいち感覚がつかめていない。

生徒は仲良くなれば親しげらしいがまだまだ私になれていないこともあり、授業中は非常に静かだ。ただペアワークをさせれば積極的に声を出して取り組む。勉強自体が嫌いではない、前向きな子が大方。当たり前なのだが、そういう学校は初勤務のため驚きうれしいと同時に、どう接すればいいのかまだわからない。

基本的に非常にまじめな生徒たち。自分に軸があり、必要以上に大人に頼っては来ない。基本的に自分のことは自分ですべきだと思っているし、学校生活も自分たち自身で楽しもうとする。自分自身も高校時代、似たような校風の、地域から進学校と呼ばれる高校に通った。当時はそれが当たり前だと思ったが、10年ほどタイプの違う高校で働いてきて、その環境は決して当たり前ではないことを知った。しかし同時に、この学校にはこの学校の、社会に対する使命があるだろう。それをいち早く把握して、生徒にそれを感知させられるような教育を行っていきたいと思う。

2011年4月10日日曜日

長い1週間

4月最初の1週間がようやく終了した。緊張と不安と期待に包まれた1週間を今後私は忘れることはないだろう。金曜日には入学式があった。伝統に裏打ちされたこの学校でがんばろうと思わされた入学式であった。

郊外に住んでいるので通勤はバスで行うことになるだろう。太り気味なのでちょうどいいダイエットになるかもしれない。授業の準備はやや遅れ気味で進んでいるようだが、それでも求めている水準が高いことを感じる。来週から授業であるが、きっと良い準備をすれば生徒はすばらしい成長を見せるだろう。部活は引き続き吹奏楽部に。しかし今まではサブだったのが今度はメインになった。音楽の経験はほとんどないのに大丈夫なんだろうか…。生徒がしっかりやりますから、とこれまでの顧問の先生はおっしゃるが、どういう関係を作っていけばいいのか手探り状態が1年間は続くのだろう。部活だけでなくすべてにおいて、いわゆる進学校ではどの程度まで生徒に任せるべきなのか、どのくらい裏方として下支えすべきなのか、その加減がわからない。これまで勤務してきた2校は、それぞれ底辺校と進路多様校であったために、やはり教師がある程度主導してきた感があるが、果たして本校ではどうなのだろう。興味深いとともにこれもまた手探りで進んでいくしかない部分なのだろう。

また、この街の都会度にもまだ慣れない。これまで村から東京都特別区まで、いろいろなところに住んできたが、道内で働いたのは村と町だったため、この30万人弱の市の大きさにまだ体がなじんでいない。内陸にある市とちがいだだっ広くない分、コンパクトな感じはするが、旭川のように駅前にビルが集中しているのとは対照的に、郊外店が数箇所に分散していて、市民はそこにほとんど集まっているような印象を受ける。いまだに何度か幼少のころ観光に来た思い出の場所に私が働いているという事実がうまく飲み込めていない。

しかし始業式、入学式と「自由な校風」で有名な本校の悪しき部分が出るのではないかと、注視していた期待が裏切られ、良い意味で厳粛な式を体験することができた金曜日。前の学校では当たり前だった生徒の奇声やうるさい笑い声が聞こえない廊下や体育館。なんだか寂しい感じもするが、反面、やはりそれだけの学校なのだなとも感じる。心機一転またがんばっていこうと思う。