2011年6月29日水曜日

松本茂先生への質問

今日は本校の進路関係の行事のために松本茂先生が来校された。その後、先生のご好意で英語科とお話の機会を設けてくださった。具体的で本質的なアドバイスを多数いただいたのだが、印象に残っているのは下の二つのこと。

①学習活動とコミュニケーション活動を両輪で行う。両方やってはじめて英語力は伸びる。後者を授業の中心に据える場合、前者は自宅での学習方法としてしっかり生徒に提示してあげる必要がある。

②コミュニケーション活動とは、答えは一つではない活動。summary, retell, opinion, rephrase, definition...生徒によって答えの違う活動を許容するということ。当然教員側の姿勢も大きく変わらざるを得ない。

授業を本来的な方向性に軌道修正し、生徒に効果的な指導を展開したいと改めて感じた1日だった。

2011年6月25日土曜日

学習活動とコミュニケーション活動

勉強不足で情けないのだが、文部科学省によれば「言語活動」は「学習活動」と「コミュニケーション活動」に分かれるそうで、前者は大切にしつつも、後者の方を志向し、後者を授業の中心に据えることが大切なようだ。今までそんなことは露知らず、いろいろなタスクを生徒に消化させていたが、よく見てみると自分の使っているハンドアウトは「学習活動」ばかりで、それをつかってコミュニケーションが生じるような、そんなタスクが入っていないことにいまさらながら気づいた。

まあ現在のハンドアウトでは、生徒間は難しいにしても、教師と生徒の間でならいくらかやりとりが生じる可能性があるものもあるので、Q&Aをしたあとに、さらに生徒に突っ込んで聞いてみたり、あるいは本文について部分的に脱線して、そこから話を少し膨らませて、それをネタに生徒とやりとりしたりと、そういうことはこの1週間することができた。そうすると生徒はやはり前を向くし、興味をもつもので、教室も多少は盛り上がった。ただやはりその際に教師が使う英語は文部科学省の言う「生徒の内容理解を助ける英語」であり、この部分の習熟が私の課題なのだなと改めて思った。今まで指示英語をつかって学習活動を主とするタスクを生徒にさせていただけだったこと、そうするとやはり生徒はハンドアウトとの「対話」ばかりしてしまい、リアルなコミュニケーションが生じないので、顔を上げない、という悪循環が生まれていたことを反省しているこの頃である。

学習活動をいれつつも、そこから転じて、もっとコミュニケーション活動が仕掛けられるタスクをハンドアウトにどんどんいれていきたい、と思った1週間だった。

今日は午前中は講習、午後は夜まで部活動であった。明日は大事な大会。がんばっていい演奏をしてほしいと心から願う。

2011年6月22日水曜日

岩見沢へ出張

月曜日は仕事が終わってすぐ出張のため家を出た。翌日の岩見沢東での公開授業のためだった。今年から国立教育政策研究所の指定を受けて授業改善に取り組んでいるとは知っていたが、さっそく公開授業をするという。すさまじいやる気を感じて早速拝見しに行って来た。

英語でコミュニケーション活動がなされる本来的な授業を拝見してきた。学習活動を超えて、コミュニケーション活動を志向している。私自身の胸に突き刺さってきた。私の授業はタスク中心。私のやっているタスクで、果たして本来的なコミュニケーションは成り立っているのか、大いに疑問が沸いてきた。生徒との生徒のやりとり、生徒と教員のやりとり。生徒の理解を手助けする英語って、こうやって使うんだと、まざまざと見ることが出来た。翻って、私の使う英語は指示する英語の域を出ていない。これでは生徒の心まで染み入る英語にはなっていない。英語でコミュニケーションをする授業には到底なっていない…。

帰りの道のりは、かなり暗澹とした気持ちになった。果たしてこれから大丈夫なのだろうか。同僚の先生と共有しながら、また新しい道を探っていくしかないと思いながら帰路に着いた。いずれにしても、実り多い研修となった。こんなに考えさせる研修を受けたのは久しぶりだ。正解はないのだろう。納得解を目指して、先生方とまた本校の授業を目指していきたい。

2011年6月18日土曜日

3回目の講習

うちの学校は土曜日に講習をしている。前期に6回、後期にも6回(だったと思う…)予定されていて、年間計画に組み込まれている。3年生になると春季と秋季に別にまた講習が設定されるらしいのだが、1,2年の間は国数英をこのペースでやるらしい。

今日は3回目だったのだが、いつも盛りだくさんの内容でこちらもヘトヘトになってしまう。速読教材リスニング教材、文法教材を使ってあっという間に70分は過ぎ去る。リスニング教材は今月から毎週1回の授業に組み込んで使用することになったので、速読教材と文法教材を少しはじっくりできるかと思っていたのだが、7月初旬にある模試対策ということで1年前の過去問を学年で統一して実施することになり、今日もまた70分がスピーディーに過ぎ去っていった。

こちらの解説だらけの授業で、生徒は本当に1度も英語を話す機会が無い。通常の授業ではなるべく活動を取り入れいるのだし、進学校の講習はこういうものなんだろうけど、やはり違和感が残る。受験英語の論理からすると、そんなことを言ってはいけないのだろうけど、やはりこういう尊敬する先生のおっしゃることを耳にすると、やっぱり話す・書く機会を、少しでも70分の中に組み込みたいなと思ってしまう。何とかoutputの場面設定を、少しでも入れ込んで行きたい。

2011年6月16日木曜日

ペアでretell

今日は「英語表現Ⅱ」の授業にて、1年生で今年から新たに取り入れている活動を2年生でやってみた。ペアになり、右の人がAのストーリーを、左の人がBのストーリーを読む。その後、ALTが2つのストーリーについてかいつまんで説明。大体の話の内容をつかんだら、今度はペアのパートナーに自分の言葉でその話の内容を伝える。最後は全体で指名されたら発表する。最初から読んでしまったり、つかえてしまったりする生徒もいるが、中には驚くほど自分の言葉で自信を持って話す生徒もいて、多種多様であった。outputすることで、自分の言いたくても言えない穴(hole)に気づく。それが今後、相手に伝える際のモチベーションになることを願いたい。

「英語表現Ⅱ」の授業はどうも、コミュニケーション活動を取り入れにくくて困っている。どうしても「コミュニケーション英語Ⅱ」のほうばかりに力が入りすぎてしまって、授業の構成もしっかり作れていない。最初の導入でupgradeをやって解説して、その後は教科書を淡々と…という、お粗末な授業スタイルのままである。もちろん暗唱例文のリストからなるハンドアウトを使って、ペアで言い合ったり、などの活動はしているが、どうもそこから先の一方が踏み出せていない感があった。ほんとに自分の授業を毎回振り返ると情けなくなるくらい、言語活動を生徒にさせてあげられていないことを感じる。聞いて・読んで・話して・書いて…。シンプルだが、4技能をフルに使わせる授業をしてみたいと思いつつ、50分があっという間に過ぎ去って、気づくと私が解説をたくさんしていたりする…。

まあ、その意味で、今日の活動はリアルなコミュニケーションとは言えないにしても、なかなか創造性のある活動にすることができた。もう少し詰めて英語表現も彩りある授業にしていきたいものだ。

2011年6月11日土曜日

前期中間考査終了

今週4日間に渡る前期中間考査が終了した。生徒はおおむねまじめに取り組んだようで、基礎的な内容が多いとはいえ、しっかり結果を残してくれた。勉強に対する行動にまで落とし込まれた習慣というものを彼らは中学時代までにしっかりと育まれてきたのだなと、感心した。

今日は生徒が部活をしている間、学校が練習に使えない期間の外部会場取りに追われたが、何とか目処をつけることができてホッとした。生徒のやる気をそがないよう、環境整備に努めたいと思う。それにしても外部会場一つとっても歴史的な風格が漂ってくる施設が多いこの街。さすがだなと、伝統の重みをまた今日も感じた。

予め作成しておいた次パートのハンドアウトも学年分印刷完了。和田玲先生「5ステップアクティブリーディング」からヒントを得たタスクを織り交ぜて、inputにあたる部分をこのところ作成している。生徒にとっても教員にとってもスムーズに言語習得が進む(促せる)ハンドアウトを作りたいものだ。

2011年6月5日日曜日

チームの重要性

金曜日はテスト準備期間に入ったこともあり、部活も休みとなり少し余裕ができた。各学年ごとに授業の方法等の歩調を合わせるようにと英語科主任からお話があり、私たち2年生チームも話し合いの時間を持った。ベテランの先生と若手の先生と私という3人からなる2年生チーム。4月からバタバタししながら自転車操業的な授業運営ではあったが、ここで歩調を合わせることができた。学年で共通のハンドアウト、授業の小テストも同じペース、使っている多種多様な副教材も同じ速度が原則の本校。ただそのための計画表などの仕組みがなかったようで、それをもとにこれからはペースをあわせていく。

アレンジして提案しているタスクが入った「コミュニケーション英語Ⅱ」(教科書は上記のPRO-VISION)のハンドアウトと、「基本的な授業の流れ(1パートをどういう構成で行うかの行程表)」を提案したが、理解あるお二人の先生のおかげで、そのタスクを実行していけることに。話をしているとその人の「英語習得観」のようなものが透けて見えてくる。ほとんど一致しているようで、それを実行に移すかどうか、形にするかどうかの問題であることが判明。これからの1年が楽しみになってきた。

「英語表現」(教科書は上記のPlanet Blue)のほうは若手の先生が作ってくださっているが、それもよりシンプルな形で学年統一で行うことに。こちらはこれからどうやってコミュニケーション活動を取り入れながら行っていくかなかなか形が見えない。実質ライティングの教科書を使っているため、英作文の授業はALTを交えながらできるのだか、50分の授業中でinteractionを取り入れた授業展開の形がまだ見えず、何とかしたいと思っているところ。

「有意義な話し合いだったね」と、その後ベテランの先生から一言。こういう先生とともにチームが組めるのは本当にありがたいかぎりだ。その後、今日は家で本校の先生が書いたチームプレーに関する研究紀要を読書。本校で実践されていることが惜しげもなく公開されているが、やはりチームでやっていこうという中心となる先生の心意気が大事だよなと、感銘を受けながら読了。

2011年6月3日金曜日

札幌出張

今週の水曜日は札幌へ高英研・高教研関連の出張だった。日ごろお世話になっている先生方にお会いすることができ、夏のセミナー、冬の英語部会について話を進めることができた。何より英語教育に傾ける先生方の情熱に刺激を受けられたことが一番の収穫だった。勉強してもしすぎることはない、私も先輩のように実践を重ねたいものだと、前向きになれた。「やっぱり先生は本読まなくちゃだめでしょ~」という先輩の先生の言葉が印象に残った。

この2ヶ月は函館からほとんど出ていなかったため、久しぶりに気分転換になった。帰りにラーメンの「彩美」に寄れたこともよかった(しかしその後胃がもたれてしまった。私にはそろそろ、あの濃厚な札幌味噌ラーメンはきつくなってきたのかも知れない…。1年ほど前も「けやき」を食べて同じように反省したような気がする…。)。