2011年12月28日水曜日

冬期講習終了と帰省

5日間の冬期講習も終了。終わる必要のある部分は何とかすべて消化できた。ただやはり解説を聞いているだけでは身にならない。英語脳に切り替えるための長文やリスニングを冬休みの勉強の中心にしてほしい旨を伝える。文法やイディオムの攻略だけが勉強の中心になってしまっては、いつまでたっても触れる英文量は増えないからだ。そういったものはむしろ短期間のうちに集中して取り組み日ごろの勉強のチェックに使ってほしい。
日ごろお世話になっている先生方とおいしい居酒屋に連れて行ってもらって飲んだ。1年の締めくくりをさせてもらっていい気分で帰宅。
今日から妻と私の実家に帰省。札幌で教員免許講習もありいつもより長めの帰省となる。1年間お付き合いいただきありがとうございました。みなさんそれではよいお年を!

2011年12月25日日曜日

Happy Holidays, Everyone!

こちらのいつも見ているブログに、面白い映像がありました。Flash mobっていうんですね、こういうの。こういうユーモアをいつも忘れずにいたいものです。Happy holidays, everyone!

2011年12月23日金曜日

冬期講習開始


今日から5日間で担当する2年生の冬期講習が開始となった。使用する教材は次のとおり

①Listening Box センター対策リスニング(リスニング)
②速読+精読 2step reading(長文)
③Beam(文法・構文・イディオム)

 70分で消化できるのかどうか不安であったが、②をあまり解説しないでサクサク進むと何とか消化できるようである。講習を受講して勉強した気になってしまわないかが心配。その後どれだけ復習するなどして自分の時間をとって勉強するかが鍵となる。明日はクリスマスイブ。定番のYes,Virginia, there is a Santa Clausを、私もプリントにしてみたので配布してみようと思う。受験を超えた英語の楽しさの一端に触れてもらえれば、と願う。

午後からはとなりの市で開かれた顧問会議に出て帰宅。年末までもう一分張りである。

2011年12月16日金曜日

授業実践セミナーin森

授業実践セミナーに参加してきた。実践セミナーに参加するのはこれが初めてであったが、期待していたのだが、期待していた以上にすばらしい研修の場となり充実した1日であった。何より授業実践スペシャリストの方々の公開授業やワークショップはもちろん、参加された一人ひとりの熱意と情熱に私も感化されて帰ってきた。普通にとなりの人と話す内容が、お互いを刺激し合える中身で、英語教育を良い方向に持っていこうとする気運が感じられて、得るものが大きいセミナーであった。校種は違えど、コミュニケーション力を高めていこうとする授業において生徒は課題があり、それを支援する我々にも共通した課題があることを感じた。進学校だろうと、コミュニケーションが円滑に行えるのかというと、そういうことは決してないわけで、「やりとり」をうながす授業を目指したいと、改めてそのとなりの方と確認したりして勇気をいただいた。

実践スペシャリストの先生方の使われる英語そのものはもちろん、生徒とのやりとり、しかける活動、ちょっとした工夫など参考になる点が多々あって、またそれを指導主事の方々もさらにわかりやすく説明してくださり、ストンと胸に落ちる場面が多いのもよかった。そして本校からも、一人の先生がスペシャリストとしてワークショップをしてくださったのだが、改めてこんな方と一緒に働けてるなんて幸せだな、と思った。来週からまたいろいろと教えてもらいながら自分の実践を進めたいと思えた研修であった。

2011年12月14日水曜日

Opinion Sharing

  他校の先生にヒントをいただいて、このところは題材となるトピックに関して意見をクラスの中で近くの人などとシェアする活動を準備してきた。今日はコミュⅡでも英語表現でもそのような授業を実施してみた。

うちの生徒はまず書いてからそれをもとに話すのが得意なようで、即興で話す力をつけたいのはやまやまなのだが、まず対立する二つの立場にたって、それぞれ意見を書いてもらった。コミュⅡでは、その後、生徒が立つ立場を私のほうで指定して、ペアで意見を述べ合う。その後、ペアを変えてさらに意見を述べ合う。やがて慣れてくると、書いたものを見ないで相手を見て話すように伝える。その後、生徒の立つ立場をペアでスイッチする。それからまた何回か相手を変えて意見を伝え合う。こうすることで相手の話を聞きつつ話す態度を身につけさせたいねらいがある。また同時に、何回か繰り返すことで、自分とは違った意見をどのようにあらわすのか学んだりと、表現の幅を広げる意味もある。

20分くらいだろうか、クラス内で意見を言い合い、全体で何組かのペアに立ってもらって発表した後、今度は個人で、反対の立場に理解を示しつつ、自分の意見を述べる文章を作ってもらった("Though he says.., I think.."."She says that..., but I guess ..."などを使って)。最低8文を課したが、いきなりなんの刺激もなくただ書きなさい、というより格段に取り組み方が違った。かなり脳がactivateされた状態で取り組むとやはり姿勢も文章の量も違ってくるのに驚いた。

 同様に、英語表現では、3人で1チームになって、二人が反対の意見を言い合い、一人はジャッジになってもらい、理由をつけてどちらがpersuasiveな意見か述べてもらった。

どちらもそれぞれ効果はある活動だと思われるし、何よりコミュニケーションを実際にとろうとするので、生徒の取り組みも比較的くいつきがよい活動となった。もう少し構成を考え、日々の授業に取り入れていきたい。

2011年12月7日水曜日

Can Do List

  このところ本校のCan Do List作成に取り掛かっている。「叩かれ台」を作成しているのだが、これが勉強になる。GTECや英検、先進的な学校のCan Do Listはほぼオンライン上で手に入るので、それを参考にしながら作成していく。このタスクよりこのタスクのほうが難しいだろうか、などと考えながら1枚ものに仕上げていく。大切なのはこのListを作成したら英語科全体で議論しあって、実際に授業でタスクとして使用したいものを掲載し、ワクワクできるようなものを完成することだと思う。そうすれば生徒に示したときにも生徒といっしょになってそのタスクをワクワクしながら実施できるからだ。また同時に、どうやってこのタスクを実施したときの生徒の到達度を評価するのか、検討する必要がある。大変だが、これからの英語授業の根幹となるListであることは間違いない。慎重かつ大胆にさらに検討していきたい。

ここ数日はTEDを見ている。しばらくぶりにこの間見たのだが、やはり知的興奮に満ちたcontents満載である。

2011年11月30日水曜日

札幌出張

今日は高英研の会議で札幌日帰り。JRで片道3時間半。やっぱりJRが車やバスに比べて一番疲労度が少ない。本を読んだり寝ることもできるので時間も有効に使える。会議自体は明確なことは決まらなかったが、ある程度の方向性は確認できたように思えた。私たちは現場の人間。日々の授業が一番大切なので、実践を継続して、もしシェアできるものがあるならば、それをささやかながら皆さんとシェアすることなんだろう。そしてそれがシェアできる価値があるものかは、これは私たちよりも経験がしっかりとあり、全体の方向性もより明確に示せるはずの管理職や指導主事など、行政の方々に見ていただいて判断していただければよいのだろう。現場の人間は、日々の実践が評価に値するものかどうかに関わりなく、実践を積み上げていく。それが私たちの仕事の一番の根幹だと改めて感じた。

2011年11月28日月曜日

実家に帰省と親戚との再会

叔母が本州から先日生まれた子どもを見に来られ、私も休みをいただいて実家に帰省していた。函館は道内の町に行くには何処に行くにしても遠いことを実感。なんだかんだと1300キロ以上、ここ数日間で走破してしまった。しかし貴重な出会いの機会となり楽しいひと時であった。

明日から生徒は中間考査。今回は私はテスト作成はなかったが、英語で書かせる問題が大半を占める試験となるようだ。教科担任によって出題形式が全く違い平均点もものすごく差が出る現状を他校の先生からお聞きした。それだけでも本校は進んでいるのだろう。生徒は今頃勉強しているはず。無理せずしかし、ぜひともがんばってほしい。

このところDr.Vanceの英語本にはまってしまった。昔はこういった本は興味がなかったが職業がらこういう本がたまに無性に読みたくなる。コミュニケーションのストラテジーまで踏み込んだ内容で読んでいて楽しめた。スピーキングの能力か…。一生かかるだろうが、じっくり伸ばしたいものだ。

2011年11月16日水曜日

生徒の発表に驚きうれしくなる

今日は2年生のスキットコンテストが体育館で開かれた。先週、クラス内で予選が行われ代表が1チーム(6,7名程度)が選ばれた。6クラスあるので6チームが今日の本選で発表した。予選のときからそうだったが、自分達なりに小道具や衣装を用意して発表しようとすることに驚きうれしくなった。言葉の足りなさを補って何とかコミュニケーションをとろうとする姿勢は大切。本選では放送局のおかげで映像や音響も加わり、すばらしい作品が披露された。優勝したクラスは連日遅くまで練習して臨んだという。ダントツで完成度が高く文句ない優勝だった。

行事としてこのようなコンテストが1年生で2回、2年生で1回あり、10年ほどの歴史があるようだ。こういった機会は英語力や表現力を伸ばすのに大切だと思う。あとは意義をいかに私たちが生徒に伝えていくかなのだろう。今日は楽しい時間を過ごさせてもらい、また授業に臨む元気をもらった気がする。ありがとう。

2011年11月13日日曜日

Eiken Examiner

今日は英語検定の日。面接委員として働かせてもらった。今回は午前も午後も3級で中学生がほとんどであったが、この地域の中学生と接することができて、こちらも楽しく面接ができた。また大人の方や高校生も少人数ながら面接することができて、これも日常の授業とはまた違う側面で、英語学習をされている方に接することができて、ありがたい経験となった。準備を入念にしてきた人、昨日から一夜漬けの人、さまざまな学習履歴の片鱗が、面接という一瞬に現れる。受験者の英語学習の一場面に立ち会うことができるのはありがたいことだ。

またこの地域を支えておられる先生方を知ることができるのもうれしい機会である。今日は同じ高校現場で働いていらっしゃる先生とお話をすることができ、また別れ際にお土産までいただいてしまってうれしかった。妻と子どもが実家に帰ってこれからしばらく一人で生活するだけに、寂しい気持ちがしていたため、何だか心が温まる1日であった。ありがとうございます。

2011年11月7日月曜日

授業が楽しい

ブログをつけていると、もちろんさまざまな人とのinteractionがそこから生まれるという魅力もあるが、自分自身の履歴をまるで他者であるかのように客観的に見ることができる、という点も大きな利点だろう。1年ちょっと前、このような投稿を自分がしていて、驚いてしまった…。http://olympicsmemorial.blogspot.com/2010/09/olenka-bilash.html 確かに書いたことは覚えているし、当時と考えていることはやはり変わっていない部分もあるのだが、環境が変わり、それにともなって自分の行っていることも随分と変わるものだ。

確かにここに書かれているように、controllされた形でないと、生徒の話す量そのものは50分の授業で減ってしまうだろう。また本校のような学校であっても規律の問題がないわけではない(今日も厳しく一人の生徒を注意しその後全体に警告したし…)。ただやはり自分なりの文を書かせそれをシェアさせる活動を取り入れているのだが、そのようにわりとfreeな形でのoutputを奨励し、グループでシェアしながら授業を進めると、授業の雰囲気がまるでやわらかいものに変わっていくことをここ数ヶ月で実感した。自分も生徒の発話を聞いてそれを言い直したり、わかるように自分なりの英語で話したりと、freeなoutputの機会は増えているように思う。そうなると授業の中身が変わってきて、以前とは違う意味での充実感や刺激があることにこのごろ気づく。

どちらの授業にもそれぞれの意義があるのだろう。現代は特定のmethodを追い求める時代ではない。post method eraであり、現場の教員は引き出しを増やし、目の前の生徒のニーズに合ったものを提供するのが仕事、というのは英語教育の世界ではよく聞く話だ。自己満足にならないよう気をつけながら、今はこの方法をもう少し続け、自分のものにしたいと思う。

2011年11月5日土曜日

英語表現の授業

コミュニケーション英語Ⅱ(以下コミュⅡ)の授業について考えることが多いのだが、英語表現Ⅱという科目も大事なわけで、今日はこの科目についての予習を行った。

担当する2年生は、コミュⅡが4単位、英語表現Ⅱが2単位となっており、どちらも本来は研究指定を受けていることもあり、いろいろと改善する余地があるのだが、英語表現ⅡはコミュⅡでは補えない文法事項を補強する役目を負わされている感は否めない。それでも週2回のうち1回は自由英作文の授業を、クラスを半分に分けて、半分を日本人教員が、残り半分をALTが指導する体制を取っている。特にライティングの授業なわけではないので、英作文にする義務は全くないのだが、本校の生徒のニーズにも合っているし、それなりに意義がある授業ではある。今日は当面のトピックについて、ロールモデルとして、一学習者でもある日本人の私が書いたということで参考にしてもらいたいと思い、自分なりにエッセイを書いていた。普段なかなか英文を書くことがない分、思いのほか勉強になってよかった。

週2回のうちのもう1回は、副教材「アップグレード」を使った文法演習小テストと、それから教科書である。教科書は静先生によるもので、ペアで行ったり相談して行うのに便利な活動がちりばめられており、非常に使いやすい。簡潔で、それでいてそれなりに歯ごたえのあるタスクのおかげで、こちら側に過度の負担がかからない形で授業を進められるため、大変ありがたい。それでも自分の文法に関する説明は、本校の生徒には物足りないのかもしれない。たまに読む「view21」の記事を読んでいてそう思った。市販の教材はないスパイスの効いたコメントを簡潔に入れられるようになりたいものだ。

2011年11月2日水曜日

先輩の話を聞く。

 本校では先輩の話を聞こう、と題して本校を卒業したOBの方に来てもらってお話をしてもらうという企画があるようで、本日その第1回目となった。ここまでこぎつけるのに大変な思いをされて本日を迎えたのだろうし、生徒のために間違いなくなる話であった。何より後輩として、社会で大きな仕事をしている人のことを身近に感じることができるし、自分の将来の延長線上に、その先輩が生きていることを肌で実感できるだろう。今では多くの学校でこのような企画が行われているが、私が高校の頃このような企画はあまりなかっただろうし(あったとしたらごめんなさい)、今の高校生は恵まれているのかも知れない。melancholicな気分に陥りがちな高校生活、実際に社会に出て働く人の姿に意外に触れることもないのが高校生だとすると、今日の講演会が何らかの生きる道しるべを与えてくれるものであったことを期待したい。

2011年10月29日土曜日

道東道開通!

たまには英語教育とは離れた話題を。今日は道東道が全面開通した記念すべき1日となった。まさかこの日を函館で迎えることになろうとは夢にも思っていなかったが、帯広に生まれた私としてはうれしいニュースである。これまで幾多の困難を乗り越えてついに道央と道東がつながる日が来た。私自身も家族や周囲の人も、道路を使う者としてこの日を待ちわびていた。また、この道路を作る側としてこの日を目指した人々も身近な存在として私の周囲にいる。

私自身、冬の日勝峠、何度危ない思いをしたことか…。10年ほど前には鹿をひいてしまったという苦い経験もある。日本を代表する難所といわれるあの峠を通らなくても、道央と道東が結ばれる日が来た。すでに幹線が整備された関東圏などにおける高速道路と、北海道におけるそれの意味合いは大きく異なる。まさに生活を支えるインフラとしての意味合いが、北海道の高速道路だろう。公共事業による景気刺激策は非難されて久しいが、安心・安全という面で、高速道路は今、見直しがなされてきている。現に東日本大震災でも、高いところを走る高速道路が物流を支える大切な幹線として機能したと言われる。特に広大な北海道にとっては、高速道路なしにはこの広域圏を一つにするのは難しいだろう。

今日は道東に生まれ長く住んだ者として、まさに多くの先達の悲願が一つの達成を向かえた日でる。純粋に一人の高速道路を利用する消費者として、うれしいニュースであった。この日を目指して多くの犠牲を払ってこの道をつくってくださった先達に感謝したい。大切に使わせていただきます。

2011年10月27日木曜日

先輩の授業を拝見

今日は2週間にわたった授業公開週間も残り少なくなり、本校の先輩の授業を拝見した。赴任当初に一度拝見して以来であったが、今回も多くのことを学ばさせてもらった。先輩は教科のことでもこのところ特に忙しいだろうし、また部活や分掌でもこの学校のまさに屋台骨を担う働きをされており、多忙を極めておられるだろうに、授業も全く手を抜かず、というか授業を第一にされておられる気迫が伝わってくる方で、今日の授業を楽しみにしていた。

All Englishの授業のひとつのモデルを目の当たりにして大変勉強になった。まず指示するための英語。安定していて聞きやすく、表現も多様で明日からすぐにでも自分で使ってみたくなる表現ばかりであった。次に、生徒とやりとりするための英語。いわゆるteacher talkの点でも勉強になった。生徒を立たせてパフォーマンスさせてコメントを出す。その様子を全体に見せて理解を促進する。聞き取れないところももう一度聞き出して回答を引き出す。さらに、フィードバックを与える英語。勇気がなかったり答えられなくてもポジティブなコメントを笑顔とともに返し、教室の雰囲気をポジティブな状態に安定させていた。

使用しているワークシートはもちろんなのだが、その場のライブ感があるというか、ある一つの番組を見せてもらっているような感覚がした。準備はしているが、それをあえてワークシートに仕込んでおかない、という姿勢も大切なことなのだと、その後の先輩との話し合いで教わった。それに、日本語を使ってもいいのでは、というところもあえて言わず、英語にしている点も印象的だった。「できるだけ英語にしがみついてください」という教科調査官の話がまた思い出された。勤務する学校にこのように尊敬できる先生が多くいらっしゃる、というのはありがたいことだ。またいろいろ学ばせてもらいながら、自分の授業を改善していきたい。

2011年10月24日月曜日

1レッスンを読む授業(2)


引き続き1レッスンをまるごと読む授業を続けている。2クラスで実施しているのだが、そのうち1クラスは1レッスンを終えて次のレッスンの「ムーミン」へ。やはり今までの授業スタイルとは格段に進度が速い。その分こちらもハンドアウト作りのための予習が欠かせなくなっている。supplementary handoutの例文は、教科書の文とは別に独自のものをつくるようにしている。これに時間がかかるが、「この例文で生徒をひきつけよう」「この例文を示した後に、生徒に自分達で文をつくってもらおう」などと考えながらできるので、それがこのところ楽しくなっている。何より例文を自分で作り出すのは自分の勉強にもなり、今までのスタイルでのハンドアウト作りで使っていた頭の筋肉とは違う部分の筋肉を使っていて刺激的である。

これまでこの学校で積み上げられてきたタスクのすばらしさと、新しく作り出そうとしている、生徒や教員とのやりとりにあふれる部分と、両者を足したような授業を目指しているがどうなることやら…。生徒の笑顔に励まされながらがんばっている最中で、試行錯誤はまだまだ続きそうだ。

2011年10月18日火曜日

1レッスンを読む授業

今までの授業では1レッスンのうち1パートを6,7時間はかけて行っていた。多様なタスクで題材となる英文を刷り込み、それを使ってアウトプットへという主旨で行っていたわけである。それはそれで大切なことは言うまでもないのだが、担当学年の先生方で話し合ううちに、もう少しまとまった文章を読解させる力をつけたい、という意見でまとまった。生徒とやりとりをしながら、活動も折りませながら、1レッスンをまるごと題材にした授業ができないかとこのところ考えてきた。

今週からその授業を行っている。1レッスンを印刷したtext handout(B4裏表1枚)、本文の理解を助ける新出単語や熟語・構文の解説が載ったsupplementary handout(B4裏表印刷2枚)、そして本文を理解し音読練習したあとに、最後にとりくむ要約活動やQ&A、文法ドリルの載ったtask handoutである(B4裏表印刷1枚)。計画だと1レッスンを5時間ほどで行う計算になる。生徒とのやりとりを行うためには、supplementary handoutで出てきた単語や表現を使って例文を作らせてシェアさせたり、生徒に意味のあるその表現を使った質問をして答えさせたりすることだが、ここでいかに面白く興味をそそる展開を作り出すかが勝負どころである。そうやってターゲットとなる表現に慣れさせた後に、1レッスンのsilent readingに入る。そしてその後音読練習となる。

現在のところ、supplementary handoutが終わると、本文についてさらに解説ということはしていないのだが、生徒の理解度を見ながら、本文の解説を行う必要も出てくるかもしれない。ただ、英語で解説を行うには、私の英語力と生徒の英語力を考えると、題材が概念的に難しすぎておそらく不可能である。All Englishでの授業が基本線なだけに、そこのところをどうするか悩みどころとなっている。

今までの授業では題材となる1パートを使って、タスクをこなす、という展開であったが、これからはその題材を理解するためのinputの段階で、いろいろと生徒とやりとりをする、という場面が増えることになりそうである。私自身も、初めてのことだらけでとまどいながらだろうが、何とかやっていきたい。

2011年10月14日金曜日

私の英文法指導の変遷

英語教育ブログみんなで書けば怖くない!企画(http://d.hatena.ne.jp/anfieldroad/20111001/p1)に参加中!

anfieldroadさんの呼びかけで多くの方が「英文法指導」について言及されていますが、私も1回目に引き続き、期限に遅れてしまいましたが、ここで述べておきたいと思います。

私は現在の学校で3校目となりますが、1校目では授業に参加してもらうことが目標の学校だったし、私も経験0の初任者だったこともあり、英文法を真正面からきちんと教えるニーズはあまりなかったと思われます。もっとほかの活動をしておけばよかったと、少し今では思います。当時はまじめだったというか、教科書に出てくる項目は一通り教えていました。そのまま教えていたため、生徒のくいつきは悪く、モチベーションを下げる授業だったと思います。情けない限りです。2校目は進路多様校だったためある一定数、英文法を習得する必要のある子は存在しました。ただ果たして英文法を明示的に教えたからといって、それをそのまま生徒がその順番で習得することはないと、私自身考えていることもあり、授業では体系立てて英文法を指導することはありませんでした。ただやはり教科書に出てくる項目は教えていましたし、進学者向けの講習では、あらかじめ予定を立てて、体系的に英文法を教えていました。しかしいずれにしても、文法事項が入った英文をまずは覚えることが大切だと考え、できるだけ簡潔に解説した後、ペアになって英文を覚える音読をするのが当時の授業や講習のスタイルでした。このスタイルだと生徒の活動が主体となり、授業や講習は活気が出てきました。

3校目となる現在の学校では、教科書に載っている英文をそのまま覚えるトレーニングでは、あまり生徒は食いついてこないことがわかりました。知的欲求がある生徒が多く、掲載された英文をひたすら音読する活動では飽きてしまうのかも知れません。ここにきて英文法をどう教えるか試行錯誤しています。前述の理由で体系的かつ明示的な英文法解説に疑問を抱いている者としては(といっても土曜講習などでは明示的に体系的に教えていますが)、授業ではあくまでコミュニケーション重視で、気がついたら英文法をこの項目を習得していた、という姿が理想です。とはいってもEFLの日本ではそのようなことはほぼ無理なので、このところ行っているのが、提示する例文をできるだけ生徒や私個人にとって身近な例文にして、それをもとに説明することです。そしてできるだけ、その後、生徒にその項目を使った英文を書かせて、ペアや全体でシェアするようにしています。あくまで明示的に最初は教えますが、公式のように覚えさせても言葉は意味をともなっているので、やはり生徒にとっての「意味」がないと覚えませんよね。その点、personalized sentenceというか、自分自身に近い文は覚えたくなるし、使いたくなると思っています。昔からこの方法は有効だと言われていましたが、私はあまり実践したことがなく、遅ればせながら、この方法をしばらく行ってみたいと考えています。

4技能のうち、文法を使う必要がある度合いが強いのはspeakingやwritingであり、readingやlisteningはそれほどではない、と聞いたことがあります。考えてみれば当たり前で、受動的技能では、やはり学習者は文法的なことを考えるよりむしろ、本文などの意味を考えながらtextや音声に取り組みますよね。それに対して、自分なりの言葉で発信するとき初めて、統語的な知識を総動員しながら話したり書いたりするわけで、その際英文法を駆使することになる。そう考えるとやはり、話させたり書かせたりする活動を、文法指導の後に持ってくる(あるいは逆に活動させた後に文法指導を行う)ことは理にかなっていると言えそうです。コミュニケーションを行う中で英文法を身近なものに感じてもらい、自然な習得を促せるように、早くなりたいものです。

2011年10月11日火曜日

合宿終了とテスト返却、小論文研修と病院

  
3連休は部活の強化合宿。実現できるかどうかも微妙であったが、外部コーチの方の熱意、OBの協力、生徒のがんばり、そして引率してくれたもう一人の顧問の努力で実施できた。近郊の宿泊所も予想以上によい施設で、食事もおいしく清潔。ぜひまた使わせてもらいたい。組織としての士気向上、先輩後輩関係の理解、礼儀や規範的生活の大切さ、それに親睦・交流、という意味でも、合宿を行うことの意味は大きい。ぜひまた行いたい。

連休明けの今日からは期末テストの返却。ALTとも話したが、同じクラス内であっても、英語力の差が大きいのが担当学年の特徴。テストの解説もどのレベルに合わせていいのか試行錯誤が続く。それにしてもこのくらいの英文量は時間内に処理しなくてはならない。accuracyとfluencyを両方伸ばしていく大切さを伝えて終了。
放課後は小論文の研修会に市内の高校へ。単位制の視察ということで4年前に訪問して以来。生徒も伸び伸び部活動にいそしんでいる様子でなんだか楽しそう。研修自体も普段は札幌でやるようなものを函館で開いてくださり、貴重な情報をいただいた。今すぐに、とはいかないが、やがて使う場面がくるであろう小論文指導。有意義であった。

夜は子どもの病院へ。1日1日顔が変化している。疲れてはいるけどずっとこのまま抱っこしていたい衝動にかられる。「面会時間もう終わりです…」の看護師さんの言葉で我に返り、帰路についた。

2011年10月8日土曜日

期末テスト採点

 年間行事の関係もあってこの間終わった前期期末テスト。コミュニケーション英語Ⅱは私が作成させてもらったが、いろいろと反省点も残った。

リスニング問題は前々から本校では導入されているらしいが、指示文を英語にしてCDに焼いて流したものの放送機器と相性が悪く断念。直接アナウンスに切り替え、問題はCDから流すという慣れが必要な作業をする必要が出た。筆記問題も指示文を英語にした。生徒の抵抗をなくすためにStudy Guideを1週間前に配布して傾向をつかませておいた。従来やっている本文の単語穴埋め問題はなくして、単語の定義問題、英問英答、本文中の文を5つ抜いておいて、それを本文の適切な場所に戻す問題、語群整序、そして要約問題とした。特に要約問題はモノローグの本文を、会話文に変えたものがあり、そこに本文と同内容になるように適語を入れていくという問題。ちょうど北大の要約問題の逆バージョンのような形。初見問題を出すのは当然だと思っていたが、定期考査ではそれは出さず、本校は実力考査という長期休み明けの問題で出すことになっているらしく、それはあきらめたので、難易度を上げるのに苦労した。

しかし思った以上に生徒は長文を処理できず(本文はレッスン丸ごと出した)、特に要約問題で苦戦。時間があればできるのに、時間がなかったのでできない生徒が続出した模様である。う~ん、微妙なところだ。出題者としては、もう少し処理すべき英文量を少なくすればよかったとも言えるが、逆に言えば50分でそのくらいの英文を処理できないと(しかも要約文は一度習った文章のアレンジ文)、センター試験や2次試験ではかなり厳しいだろう。その辺の時間と処理量のこともテスト解説時には伝える必要がありそうだ。逆に、普段の授業から提示する英文量が少ないことが根本的な原因としてつきつけられた。授業のあり方から変えていかなくてはならない。

2011年10月5日水曜日

First Baby Has Come!

Our First Baby has come! Though we were a bit surprised to hear that my wife was going to have  her first baby by Cesarean operation, a very aggressive baby was born today. My wife is also all right, she feels a bit of pain after the operation though. She will get better soon. She is still in kind of an intensive care unit, so I was first to hold our baby. Welcome to this new world, our son!. We wish your happy future!

2011年10月2日日曜日

充実の週末

 週末は札幌と函館で研修。札幌では教科の関係だが、普段は出会い得ないような方々の話を聞くことができ大変ためになった。自分の成長と、何よりも生徒のために、教育のために仕事をしていく姿勢をその姿そのものから学ばせていただいた。その後は函館に戻り同じ大学の先輩方の話を聞く機会を得た。広い視野と具体的な提言。経験に裏打ちされた一言一言が重く響く。週末出会ったお一人お一人、教育にかける情熱のレベルが一様に高いことに驚く。私のようにすぐにモチベーションが下がる者にとってはありがたい限りである。地に足をつけて、同時にビジョンをはっきり描きつつ、一歩一歩進んでいきたい。

2011年9月29日木曜日

大学生の授業

 「教員志願者養成セミナー」(という名前だったかな?)という教員志望の大学生が集まって授業見学をしたり、学校経営等についてお話を先生方から聞くという研修会があるのだが(と初めて私も知ったのだが)、それが本校でここ数日開かれており、英語志望の学生が今日は一人来られて、私の授業を参観することとなっていた。とはいってもただ参観してても楽しくないだろうなと思い、授業を実際に体験してもらうことにした。授業が始まる20分ほど前に始めてお会いし、その旨を伝え、学生さんは多少驚いた様子であったが、快諾してくれて、具体的な内容を二人で詰めることにした。生徒には学生さんが来るぞと、昨日言っていたし、やってもらおうと思っていたゲームも実際は私が昨日行っていのたで、生徒は指示がそれほど明確でなくても動いてくれることは予想できた。

チャイムが鳴り、学生さんの授業が始まった。横から見ていて、関心しきり、というかこちらが勉強になること満載の授業であった。まず英語がしっかり話せていて、20分前にお話したゲームの内容をきちんと自分なりの英語で生徒に説明してくれた。生徒は昨日やったことなので理解できるが、その点をさしい引いても、わかりやすく話しておられた。英語で授業してくださいと言ったわけじゃないのに、そうしようとされるその姿勢に感銘を受けた。また、ゲームが始まるとやはり予想外の生徒の反応がおこるが、それも英語できちんと対応しておられ、やさしくしっかり英語で応えておられる。これもすばらしい点だった。「ああ~、こうやって英語使うんだ~」となんだか私が気がつくと勉強させてもらっていた。それに生徒は普段の私の授業よりも明らかに反応が良い。学生で歳も近く…という点はあるにしても、それを差し引いてもすばらしい反応。正直「いいな~」と半分くやしく思いながら、それでも学生さんの授業の仕方が勉強になった。

聞けば留学経験もなく、これまで地道に勉強してきたとのこと。1年後は教育実習で、本気で教員になりたいとのこと。「がんばってください」と心からエールを送った。いつの日か、一緒に教員として働けたらいいですね!私にとっても新鮮な経験ができた1日となった。

2011年9月27日火曜日

「ゆれ動くしっぽ」

大学院時代に出会いをいただいた方が翻訳された「ゆれ動くしっぽ」(The Tale That Wags)。8月に出版されていたがようやく購入し読みふけった。大学院時代、私も一部分ではあるが、校正に協力させてもらったのだが、その当時感じた、鮮烈な印象を、昨日のことのように思い出しながら一気に読んでしまった。

大学入試制度の問題点を鋭く描いた衝撃的な内容であるが、高校生や新任教師やベテランの教師、それに大学生や教授たちなど、日本の英語教育を語る上で欠かすことのできない、様々な立場の人々が登場する小説になっており、読者はそれぞれの登場人物たちに自分を重ねながら本書を読み進めることができる。日本の英語教育を本気で何とかしようとしてきた外国の方々の気持ちにも触れられ、私は大学院時代にそのような人々に実際にお会いしてきたこともあり、涙が出そうになりながら、感情移入して本書を読み進めることとなった。「テスト主体の教育」という日本の教育上の問題点を明るみに出したすぐれた作品であると同時に、大学院時代に考えていたテーマが思い起こされ、初心に帰る思いで、読み進めた。

日本の教育制度で育ったため、そのシステムに慣れてしまっていて、「そうはいっても事情があるんだよ…」といわゆる守旧派的な日本人の登場人物をかばう自分がいる。一方で、何十年にもわたって日本の英語教育を変えようとしてきた外国人側の存在を、大学院時代に肌身で感じてきた者としては、その方々に感情移入する自分も確かにいる。両方の軸を行ったり来たりしながら、この問題点について考える経験を、本書を読書する中で得ることができた。

そしてまたこれは、単に英語教育という枠に収まらず、大きなシステムにがんじがらめになって、どうしようもなく憤りあきらめそうになっている、私も含めた多くの日本に住む人々にとって、ある種の応援歌にもなる本だなあと、しみじみと感じた。一人ひとりは、よかれとおもって努力し、また人間的にも魅力を抱いている。しかし、システムが腐っているためにいかんともしがたい、そんな圧倒的な力に押しつぶされそうになっている私たち。少しずつでもそれを味わい、時に涙しながら、それでも人間的な方向に向かって歩みだそうとする私たちへの励ましの歌が聞こえたような気がして、勇気をもらった一冊であった。

まだお目にかかっていないTim Murphey先生と、それから貴重な出会いをいただいた訳者のY先生に、心から敬意を表します。ありがとうございました。

2011年9月26日月曜日

生徒の気質の変化?

「生徒の気質はずいぶんと変化してきているのかな」とこのところ(というか日常)感じることがあるが、今日はそのトピックについて考えさせられる「きっかけ」のようなものが数回1日の中にあった。

①となりの英語の先生から借りた書物のなかに、「ALTの悩み」という主旨の項目があった。来日してすぐのALTの先生は、授業で生徒が意見や感想を自由に述べず黙ってしまうことに驚き、反応の無い授業に必要以上に疲れてしまう、とあった。

②ベネッセの資料を空き時間に読んでいたら、昨今の生徒は受身の姿勢が目立つ旨の記述があった。

③放課後、先生方からの口からも昨今の生徒は主体性に欠ける点の指摘があった。

でも振り返ってみると私もどちらかというと授業中はおとなしい生徒であった。英語の時間に発言したことなどほとんど無いと思う。私が10年程まえ教員になったときには、教室はがやがや荒れていたので、どれだけ静かになってくれれば…と願ったことか。というかこの学校に赴任するまで、いかに静かに授業に集中して入らせるかが一つの課題でもあった。

私自身の中で、授業がどうなってほしいか、生徒にどうなってほしいかという、「期待像」みたいなものが変化したために、生徒がすごく静かなように「感じている」だけなのかもしれない…。まあ、それにしてもクラス間でも、それは一般的に静かな学年であったとしても、「差」は存在する。なんとなく和やかなクラスもあれば、どうも反応が鈍いクラス。今日はディクテーションを30分以上行ういつもと違う授業であったが、同じことをしてもクラスでやっぱり活動に向き合う「姿勢」が違う。

どっちがどうということはなくて、難点に隠れがちな利点ももちろんある。職場の先生方と話していて、その集団の利点をしっかり見極めている視点が今日は勉強になった。目の前の生徒にとってベストなものを選択し提供できる教師でありたいと思った1日だった。

2011年9月23日金曜日

私の英語学習歴

anfieldroadさんの企画で、同時期に同じテーマでブログをつづるというものがあり、もうすぐその2回目の企画が行われるようです。1回目の企画「私の英語学習歴」を書き逃していたので、2回目が始まってしまう前に、遅ればせながら1回目をつづっておこうと思います。

【中学時代】
ラジオ英語を聞いていました。基礎英語と続基礎英語です。英語会話はその当時の私には難しすぎてこれはあきらめました。音声で英語に慣れるにはラジオは私にとって最適でした。中学時代の先生も発音記号をもとに音声重視の指導法をしてくださり、家で音読してからその日習った文法事項を勉強するようになりました。音声に慣れさせてくださった当時の先生に感謝しています。ちなみに英検という存在を知り中学2年で英検3級を取得しましたが、それ以降しばらく英検を受けることはありませんでした。

【高校時代】
中学時代の勉強法のクセが残っていたので、音読する習慣を続けていたように思います。ただ学校で扱う文章量が多く、また家で使う長文問題集もかなりの分量だったので、すべてを音読していたわけではありませんでした。とにかく受験を目指して次から次に参考書と問題集を消費する、という今考えればあまり効率的とはいえない勉強法だったのですが、とにかく「問題を解けるようになればそれでいい」という学習方法を信奉していたため、このようになってしまいました。高校時代の英語の先生は個性的な方ばかりで、最初の授業で英語をひたすらしゃべって帰っていってしまうが、英語力が抜群の先生や、普段は単語しか教えてくれないけど自身の旅行の話はひたすら詳しく教えてくれる先生、映画のキャラクターに似ていてそのあだ名で呼んでいたが、緻密に教えてくれた先生など、直接私自身の英語力に直結していたかどうかはわかりませんが、楽しく面白い高校生活を送ることができたのも先生方のおかげだったのだなと、今思い返します。ちなみに、高校時代の3年間は英検など資格取得には全く興味を示しませんでした。

【大学時代】
研究系の大学だったためか、授業自体が面白いとおもった英語の授業は、教職でとった実践的案指導法の授業以外はありませんでした。その代わりではないですが自費で英会話スクールに2年間通いました。そのスクールのシラバスは今思えばfunctional syllabusで、場面場面ごとの使えるフレーズごとに構成されており、今まで文法シラバスごとに知識が頭の中で並んでいた私にとっては新鮮でした。ああ、こうやって表現をしっかり理解しながら覚えていくと(文法は一通り習っていたので、表現も理解できました)、会話で使えるんだなと、楽しく勉強できました。そのスクールは小規模なスクールで今ではつぶれてしまいましたが、合宿に連れて行ってくれたりパーティーをしたりと企画も楽しかったし、普段の授業もきちんとしていて、家庭学習ではディクテーションを課されたりと、厳しさもあり、充実した2年間でした。留学したいなあ~(その夢はかないませんでしたが)と漠然と思っていたのでTOEFLを受験しました。PBTで548点ほどだったと記憶しています。このスコアが結果的に教員採用試験の教科免除をもたらしてくれました。これは満点扱いになりますし、外部試験で基準点をクリアすることは教員採用試験合格を非常に有利にしてくれると思います。またこの頃アメリカ東海岸へ初めて海外旅行をしました。英会話スクールの知識を生かして話しかけたり聞き取れたりして、英語ってこんな風に使うんだなと充実感を覚えた最初の海外旅行でした。

【教員(最初の5年間)時代】
英語を使えるようになることに関して私の中ではモチベーションがありましたが、大学も社会学を勉強した私には「いかに英語を効率的に教えるか」「英語話者をどう育てるか」という英語教授法に関するモチベーションは正直あまりありませんでした。教科を通してというより、一教員として生徒とともに成長したい、という動機であった私は、教員になってみてそれなりに充実を覚えはしましたが、やはり授業を通して英語力をつけさせるには、私の側に、根本的に生徒を「見る」視点というかパースペクティブが育っていなかったと思われます。教員になって2年目で初めてTOEICを受けて860点、3年目で中学時代以来の英検を受けて準1級を取得しました。その後1級を何回か受けますが、圧倒的な差で落ち続けました。もう少しで手が届く、という感じなら勉強を続けようかと思うものですが、あまりに差があるために、これは英検のために勉強するのではなく、何か根本的に自分を変えるくらいの何かがないと受からないんだなと、感じ始めていました。

【大学院時代】
初任の学校を4年で転勤し、2校目に異動して1年たった頃ですから、私も教員として5年がたっていました。この区切りの年に、大学院に入りなおし、英語教授法を学びなおすことにしました。講義はすべて英語の学校だったので、予習・復習は非常に大変でした。1つの科目で必ず何枚もエッセイを書く必要があったので、その準備もしなくてはなりませんでした。しかしこの2年間で触れた英語の量が、私の今のバックボーンになっていることは間違いありません。仕事を離れた時間のあるせっかくの2年間だからと、ペーパーバックも読みあさりました。多少わからなくても、大まかな意味をつかむことを念頭に、勉強時間は教科書と学術論文、休憩時間は小説と、何でも読みまくりました。ある種ランナーズハイならぬリーダーズハイになった時期でした。大学院時代2年の最後で受けたTOEICは900点ちょうどとなりました。

【教員(大学院後)時代】
大学院から、2校目の学校に戻ると、また忙しい教員としての日々が始まりました。制約はあるものの、日々の生徒を見る目、授業を見る目が自分の中で新しくなっていることに気づきました。長期的な観点で、今この力を伸ばすことが必要ではないか、とか、この部分を改善したほうがいいのではないか、など、こちらに英語指導の視点ができているために、手を打っていこうという前向きな気持ちで授業改善を図っていくこととなりました。
大学院から戻ってきて2,3年は書き溜めていたエッセイや論文をもとに、学会に出かけていって発表をさせてもらっていました。英語教授法に関する専門用語を英語で習ってきたために、発表は英語でせざるを得ず、それがかえって自身の英語力を磨くいい勉強にもなったと思います。しかしこのごろはそんな専門用語も頭から抜け落ち、主に日本語で実践系の文章を書くこととなりました。それはそれでありがたい機会ですが、英語力という側面で言うと、やはり英語で文章を書く修行(はい、修行というくらい厳しいものですよね、英語で書くというのは…)が必要かも知れません。

英検も1級を取得しました。単語のセクションがとびきり難しいのでそこを重点的に勉強し、あとはエッセイの練習をしましたが、残りの部分は特に対策しませんでした。やはり大学院のときに触れた大量の英文がものをいったと思います。TOEICもその後ろ2回受けましたが、それぞれ910点、950点でした。TOEICは出る英文もそろそろ底をついているのではないかとうわさされるくらい傾向が似ているので、対策をたてばそれなりに点数は上がりますし、英語力試験というより、いかに早く問題を処理できるかと問う情報処理試験だな、とこのごろ感じています。まあだからこそビジネスの世界ではそれが必要なので、その意味ではすぐれた試験なのでしょう。それに比べTOEFLはアカデミックな内容ですし、speakingが追加されましたし、また「聞いてから書く」など、統合型のタスクが多用されているので、より歯ごたえのある難しい良問ぞろいですが、こちらは去年受けてIBTで96点と振るいませんでした。やはり100点は越えておきたい試験ですので、これは課題として今後対策をとっていこうと思います。別に試験のために勉強しているわけではありませんが、いち教師として人間的な成長をはかると同時に、やはり数値化できるところは数値化していく厳しさも自分に向け続けていたいというのが、両者を車の両輪と考える、私の変わらぬ基本的なスタンスです。

ずっと海外に行っていなかった私にもチャンスがめぐってきて、姉妹都市間の交流プログラムの引率ということでアメリカ中西部と西海岸へ行く機会に恵まれました。特にホームステイができたことは、アメリカの生活の一端に触れることとなり、貴重な経験でした。また、英検のお世話になり、イギリスに研修させてもらうこともできました。大学街の落ち着いた雰囲気の中で勉強できたことは貴重な財産となりました。
【現在】
1年に数冊のペースですが、ペーパーバックを読み、しばしばラジオでビジネス英語を聞き、たまにTOEFLの勉強をするというのが、今ではかなりのんびりとしてしまった私の普段の英語勉強の方法です。それと忘れてはならないのが、これまで出会ってきたALTの存在です。カナダ系、フィリピン系、中国系、アメリカ系、ニュージーランド系、と多用な方と一緒に仕事をさせてもらって、かの国の生活文化について話し合ったり、もちろん英語力も鍛えられたりしたことはかけがえのない財産です。特に2校目でであったALTとは夫婦ともども家族ぐるみのお付き合いとなりました。またこの4月から勤務する3校目の学校でも、常時2名のALTが働いている恵まれた環境で、彼らとの交流は私に大いに刺激をもたらしてくれています。

以上、英語に関して履歴をつづってみました。自分自身このようにまとめてみて振り返りができよい機会となりました。普段よりずっと長くなってしまった投稿にお付き合いいただき、感謝申し上げます。ありがとうございました。

2011年9月19日月曜日

全道おめでとう!

昨日は前に勤めていた学校の野球部が地区大会の決勝に進んだということで応援に行ってきた。雨で順延になったおかげで私も妻も都合がついて、4時間車でぶっ飛ばして球場へ。接戦だったが9回表で1点もぎ取り、その裏を3人でピシャリと抑えて見事勝利!見ていてハラハラだったが本当にうれしかった。勝ってよかった。なんだか安堵してしまった。

選手の晴れ晴れとした表情を見てうれしい気持ちはもちろんだが、やはり何よりこの日を目指して歩んでこられた監督の気持ちが試合中から胸に去来していた。私も1年だけ一緒に野球部の仕事をさせてもらったことがあるが、監督にはそれ以来本当にお世話になってきた。人間性の部分から鍛え上げていく教育の仕方に、私も含め多くの方々が感銘を受け、支援の輪が地域に広がり、そして今日の日を迎えた。人の気持ち・志というものはこんな風にして花が咲くものなんだということをひしひしと感じ、一人感動していた。苦しい道のりの連続だったろうが、監督のこれまでの労を少しでもねぎらいたくて足を運んだ甲斐があった1日だった。野球部のみなさん、本当におめでとうございます!

2011年9月18日日曜日

中学生への体験授業と函館METS

 
昨日は学校説明会が開かれた。全体で体育館に集まって説明を受けた後、それぞれの教室に移動して体験授業を行う。普段の授業で行っている、「絵を見てそれを相手に伝えるretell活動」を体験してもらった。中学生なのでretellの前の仕込みをどうするかが大事だが、ストーリーAのグループとストーリーBのグループにわかれ、そこで音読や書く練習や内容についてのbrainstorming、文が書かれたカードの並べ替えなどを行って内容理解に時間を使った。その後ストーリーA担当の生徒が、ストーリーB担当の生徒にretell、その後、役割交代とした。普段の授業に少しアレンジを加えただけだったが、本校のAll Englishかつpair/group work主体の学習を体験してもらい、最初は戸惑いもあったようだが、楽しくできたようである。生徒のやる気に満ちた顔を見ながら授業ができてこちらも大変楽しませてもらった。ぜひとも壁を乗り越えて本校に入学してきてもらいたい。

その後、夜は函館METSに初参加してきた。逆にpresentationの役割を与えていただき、こちらもスムーズに参加ができたのかもしれない。体験授業で行ったretell with the help of picturesの他にretell with the help of 5 key words/dictologss/copyglossを実際に体験してもらった。堅苦しくなく、バンバン質問も途中で来るし、参加者同士も積極的に会話するし、非常にexicitingであった。久しぶりに1日英語を使えて自分にとっても楽しめた。 また参加してみたいと思った初参加であった。

2011年9月15日木曜日

ALT研修

今日は本校でALTのための研修会が開かれた。対象教員はALTはもちろんJTEにも開かれており、小・中・高の先生がたや市町村の教育委員会の方など、国際色豊かな30~40人ほどの参加者が集われたのではないだろうか。私は自分の授業の関係で、本校のALTとJTEによるTTを見ることができなかったのだが、その後のワークショップに少し参加することができた。本道の英語教育に長く関わってコミュニケーション重視の授業を指導されているオレンカ・ビラッシュ教授も来られて、いろいろとアドバイスをくださった。一部しか参加できなかったのでそのすべてを吸収できたわけではないのだが、印象に残ったのは次のコンセプトだ。

アクティビティをchallenge/supportで考える。challegenというのは、そのアクティビティの難しさで、supportというのは、学習者がそのアクティビティをやり遂げるまでに受けることができる、教員や教材などの支援の度合いである。challengeとsupportの2つの側面で、それぞれ「high」「low」を考えると4象限ができあがるが

challengeがlowでsupportもlow→boringなアクティビティ
challengeがlowでsupportがhigh→confirmationのためのアクティビティ
challengeがhighでsupportがlow→frustrationのたまるアクティビティ
challengeがhighsでsupportもhigh→growth生徒が成長するアクティビティ

最後のアクティビティを生徒にどれだけさせられるかが鍵だと教わり、これは今後自分のアクティビティを考える上で大変ためになる切り口だな、と学びになった。それにしても本校のJTEの英語でのコメントを聞いていると心底尊敬してしまう。それくらいすばらしい英語話者なのだ。second languageでよくあれだけ話せるなあと、すばらしい先輩に囲まれて仕事ができることを誇りに思った。ALTともっと話し合って自身の英語力も鍛えたいし、もっとよい授業を協力してつくりあげたいものだと感じた1日であった。

2011年9月14日水曜日

札幌出張

今日は高教研英語部会の運営委員会で札幌へ1日出張でした。1月の大会当日に向けての役割分担などがスムーズに決まり、その足でそのまま帰ってきました。高速バスで函館札幌間を移動しましたが、片道5時間でも意外に疲れることなく先ほど帰って来れました。一人で運転して往復するのはさすがに疲れるし、また体力的にもきついですが、バスならそれほど疲れずまたリーズナブルなため、これは選択肢として今後使えそうです。私はバスの中でもそれほど酔わずに本を読むことができるので、これもまたバス移動のメリットかも知れません。会場から札幌駅までは同じ運営委員の先生に送っていただきました。先生、どうもありがとうございました。大変助かりました!

今日は前に勤めていた学校の野球部が逆転勝ちしたニュースも知りうれしい気持ちになりました!今週は土曜日は本校の学校説明会、夕方からは函館METSでプレゼンさせていただきます。どちらも初の経験ですが、短い時間ですが準備をして臨みたいと思います。

2011年9月9日金曜日

copygloss


dictoglossを各パートの最後のほうの活動に持ってきて以来、これまで何回か行ってきたこともあり、今回は趣向を変えて、初めてcopyglossを試してみました。dictoglossが、英文を2,3回聞いてから、それを思い出しつつ英文を復元していく(思い出せない部分は英文の意味が通るように再構成していく)のに対して、copyglossは英文を読み、ある程度時間がたったら(今回は30秒にしました)、それを見ないで英文を復元していくというものです。まずは個人で行わせ、次に4人程度のグループでシェアしながら、英文を再生していきました。その後3人の生徒に自分の「作品」をシェアしてもらいました。

やってみた後に生徒に聞いたところ約3人に2人は、copyglossはdictoglossより難しいという印象を持ったようです。dictoglossと同様、英文を見ていい時間を長くするなどして、難易度は変えられますが、教室全体で音声を聞くというのではなく、今回は生徒一人ひとりが、配られた英文を見てそれを今度は隠して再生する、という個人作業の時間が多くなったので、難しく感じられたのかもしれません。あるいは単にpromptが音声ではなく文字になり、慣れなかったという面もあるでしょうし、また、「目で見たものを隠して再生する」という作業が、「耳で聞いて再生する」という作業より難しく感じるという面もあるでしょう。

いずれにしても教室のダイナミックスという点では、dictoglossに比べて今いち盛り上がりにかけた部分が今日はありました。私自身スムーズに行うために練習が必要なようです。ただ今まで私がやってきたdictoglossでは、グループ活動がメインになって、個人個人が英文を再生する段階が中途半端なままに、グループでシェアして英文を復元させていたので、個人で努力をさせる部分が甘かった面があります。その点、今回のcopyglossは、個人でまずは英文を作り出させる作業をさせたために、その点では有意義だったのかもしれません。

dictglossもcopyglossも「個人作業」と「グループ作業」をどの程度の割合で入れるかというダイナミックスに関わるバランス、また、「完璧な復元を目的とするのか」あるいは、「ある程度幅のある英文を自分(たち)なりに再構成することを目的とするのか」という、活動のねらいに関するバランスなど、かなりflexibleな活動です。生徒の実態とつけさせたい英語力の兼ね合いを見ながら、今後もこの活動を取り入れていきたいと思います。

上の写真は修学旅行の京都の旅館にあった掛け軸の言葉です。すばらしい一言ですね。自分に刷り込みたい言葉です。

2011年9月7日水曜日

「成長する英語教師をめざして」


先日の修学旅行でお会いできた先生も執筆されている本がこの「成長する英語教師をめざして」。この本をその先生から購入させてもらい、今日は読みふけっていました。まだ読了できていませんが、いろいろな立場の英語教育に関わる先生方(小・中・高)の経験や想いが赤裸々につづられており、非常に心に響くものがあります。同じ教員という立場で仕事をしていますが、文章も率直かつ巧みで、教師の洗練された専門性を、ご本人はそうは意識されていないのでしょうが、個人的には感じながら楽しく読ませてもらっています。

教員という人生の長いキャリアにおいて、それぞれのステージの場面について、さまざまな先生方が語られる構成となっており、読んでいてとても勉強になりますし、私自身も、これまでの、そしてこれからの人生をこうやって歩んでいくのかと、感慨に浸りながら読み進めています。機会があればぜひ手にとって読んでみてください。お薦めです!

2011年9月5日月曜日

修学旅行から帰還

かつて住んでいた葛飾からスカイツリーを望む
1週間も前回の投稿から時間が空いてしまいました。修学旅行(北海道では見学旅行と呼びます)の引率から帰ってきました。広島・関西・東京を4泊5日で。副担任だけにいいのかな、というくらい時間に比較的余裕のある引率となりました。台風で少し雨に降られましたが、奇跡的に自主研修も実施でき、無事に帰ってくることができました。

本当は寺院とか見学すればいいのでしょうが、ミーハーな私は「王将の聖地」と呼ばれる王将1号店にどうしてもいきたくて、京都で与えられた3時間の自由時間を利用して四条大宮へ。餃子の味を堪能してきました。関西でははじめての王将でしたが、東京で食べた味よりも餃子の味がうまく感じられました。私は大味なのであまり信用なりませんが、1号店だからでしょうか、非常においしくいただけました。

東京入りした日にはお世話になっている千葉の英語の先生がわざわざホテルに訪ねてきてくださり、久しぶりの再会となりました。お忙しい日々のようですが、英語教育に対する情熱に触れて、私も元気をいただきました。先生本当にありがとうございました。

最終日の東京自主研修では、テンプル大学院に通っていたころ住んでいた葛飾区をたずねました。まったく変わっていない風景に懐かしさがこみ上げました。下町の風情を感じてきました。ただ東京スカイツリーがかつて住んでいたアパート付近からはっきり見えており、数年前にはなかった光景がなんだか不思議でした。昼食はやはりミーハーぶりを発揮して「ラーメン二郎小岩店」を訪問。野菜の無料増量で二郎を堪能しましたが、かなりのボリュームで、30を軽く超えた私には数時間胃もたれを起こしました。しかし満足度はかなりのものです。健康には明らかによくないのでしょうが(笑)、必ずまた行きます!

2011年8月27日土曜日

英語は「音」から

担当する学年の生徒はリスニングや発音・アクセントの問題が弱いようだ。4月から教えていてどうも基本的な音の発音がおかしい生徒が多いことが気になっていた。英語を「音」として捉えていないからかもしれない。shyな生徒が多く(思慮深いとも言えるが・・・)、言葉を口にしないので音として言葉を捉える機会が、本人の学習履歴の中で少なかったのかも知れない。

そういう意味でもretellは有効と考えて先週はコミュニケーション英語であろうが英語表現であろうがretell活動を行った。コミュニケーション英語の1クラスでは、本文から5つのキーワードをメモしてそれのみを見ながら相手に本文をretell。教室ではペアで机を向き合わさせているが、時間を区切ってやらせて、終わったら前に出てきて発表してもらった。全体の前で発表する(というかそれ以前に発表を聞く)態度が育っていないので、その場ではなく前に出させてやってもらった。特にshyなクラスで人間関係もできていないのかなあ、あまりいい雰囲気には正直ならないが、それでも英語習得にとっては大切な局面。retellの場面はこれからも仕掛けていきたい。英語表現の1クラスでは投げ込み教材でretell。こちらはこの教材を使ったのも初めてということもありモチベーションはかなり高い。information gapがペア間で生じているので、聞こうとする動機も強い。6こま漫画を自分の言葉で表現する。ストーリーは一度読んでいるからその言葉を借用してもよい(全部を使うことは禁止しているが)。もがきながら話そうとするプロセスが言語習得を促す。

話して書いて。そのために聞いて読む。もともと基礎力はある生徒たち。トータルな英語力を伸ばす感覚を早くつかんでもらえれば、これから力が伸びる可能性は十分ある。耳・口・目・手が忙しい、そんな充実した50分間を探求していきたい。

2011年8月20日土曜日

鳥の目・虫の目

教員としては両方必要なのだろう。うちの部活はOBにご支援いただいており、専門的な技術指導もお願いしているのだが、部活動においては、生徒にとって何が一番大切なのかを念頭に、いろいろな人の考えを調整する交通整理をするのが今のところの私の役目となっている。

今日も若いOBと話したが、自分の状況が客観的に捉えられず、それが悩みにつながっているようだった。本当な悩むことでもない(悩むこと自体に意味がないということではないのだが)のだろうが、本人にとってはかなりのプレッシャーがかかっているようで、聞いていて大変そうである。状況を俯瞰しながら整理して話してあげることが大切だったが、同時に親身に話を聞いて手を差し伸べることも必要であった。鳥の目と虫の目の両方が必要なわけだ。私はどちらかというと鳥の目はあるほうだが、虫の目が弱っているようなので、あまり俯瞰してしゃべると、問題を他人事のように扱ってしまい、逆に相手の反感をかってしまうことが人生において何度かあったのかもしれない。両者のバランスを取りながら、相手と共に問題を解決する姿勢が必要なのだろう。内的な鍛錬が、私にはこれからも必要なようだ。

学校が始まり、2日間の実力テストも終了した。授業も始まった。前の学校の生徒が就職が決まったといううれしい電話もあった。昨日は英語科の飲み会だった。個性的な先輩に囲まれて、4月よりは、だんだんと職場に慣れてきたのを感じた。

7月の進研模試の結果も返ってきて分析をしているところ。がんばっている先生がいる学校は成績が伸びている。我々の同世代が中堅として仕事をするようになってきているのだろう。遠く離れていても、彼らと切磋琢磨しながらがんばりたい。

2011年8月16日火曜日

教科の研修と帰省

11日は高英研と呼ばれる夏のワークショップ型の研修。講師として去年から登録していただいていたものの、イギリスに行っていてワークショップができなかったが、今年は実施できた。はじめてだったこともあり参加者の方にもいろいろと気を使っていただいき、無事終了となった。それにしてもhighly motivated learnerとはこういうことを言うのだなと、生徒役になっている先生方を相手に模擬授業をしていて思った。今年は模擬授業で随分時間がかかってしまったのだが、もう少し的を絞って何点かの活動を紹介し、それがどうして効果があるかポイントを絞って解説する、といったスタイルもいいのかも知れない。

翌日からは帰省。妻を実家に降ろし、私は自分の実家へ。温泉へ行ったり読書したり甥に会ったり、両親と妹と話したりとだいぶリフレッシュできた。

今日からは仕事。部活の打ち合わせと明日からの実力テストの準備。日常が始まった。日常を生きられることに感謝をしつつ、生徒のために働いていきたい。

2011年8月9日火曜日

教員免許講習(選択領域)①

土日に続いて教育大で行われた教員免許講習。選択領域ということで英国と英語の歴史について学んできた。学生時代に学習したことなんだろうけど、当時はあまり興味もなかったことも、だんだんと現場で働いて実践知とでもいうようなものが身についてくるにしたがって、このテーマも興味を持って聞けるようになってきた。特に文法を教えるときなど、英語の歴史について触れながらだと有効なのだと教授もおっしゃっていたが、「そうなのかも」と思いながら聞くことができた。

さて、これで免許講習は冬にあと2こま取るのみである。少しほっとすることができた。明日からは教科の研修と帰省で函館を離れる。短い期間だがリフレッシュしてきたい。

2011年8月7日日曜日

教員免許講習(必修領域)

昨日・今日と教育大学で教員免許講習の必修領域について講義を受講してきた。9:00~17:00まで座学というのはかなり辛いことで、教員の職業病であろうか、だまって人の話を聞く、という行為が苦手になってきている自分に気づく。傲慢に相手の話を受け入れていない自分には、これ以上なりたくなりものである…。それでも最新の教育事情などを講師の方々はいろいろと教えてくださり、ためになる講習であった。講習の休憩時間には写真の旧校舎をボーっと眺めたりと、大学の雰囲気にも少しだけ浸ることができたこともよい気分転換になった。

2011年8月4日木曜日

定期演奏会終了と休息

昨日で定期演奏会も終了。3部構成ですばらしい演奏を披露し、会場のお客さんも一応に楽しんでいただいたよう。音楽顧問の皆様にもお褒めの言葉をいただき、生徒は非常に嬉しそうであった。これで3年生は引退である。力のある3年生だっただけに、1・2年生だけで最初は不安だろうが、またすばらしい部活動を展開していってほしい。

今日は昨日積んだ荷物を学校に降ろすなどしたあとは、家に直行して休息した。蕎麦を食べに行き、その後お茶。読書をしながらコーヒーを飲んだりするのが心と身体の何よりの滋養となるこの頃。

2011年7月29日金曜日

一山越えて

今日は吹奏楽コンクールの地区大会だった。金賞だったものの全道の目標はかなわなかった。生徒達お疲れ様、脇から見ていましたが、輝いていましたよ。さて次は定期演奏会。特に3年生は有終の美を飾ってほしいものです。

2011年7月26日火曜日

New life for my friends

  Today was the day when my co-worker at the previous workplace and her husband left Japan for U.S. to begin their new life. I feel sad all day long today because my wife and I had a lot of memories with them.  We really miss them. We talked a lot from serious things as colleagues and English teachers to funny stuff like cooking, games and English terminologies. Though we cannot join their wedding this year, we look forward to seeing them again in the near future. Thank you Alex and Mai from the bottoms of our hearts, and we wish you a great new life in your home country!!

2011年7月22日金曜日

夏期講習開始

今日から5日間の英語講習開始。土曜日に行っていた講習と基本的には同じ内容。時間を計って速読を行う。その後文法問題集の解説。コミュニケーションを重視する授業とは対照的に、どうしても講義形式になってしまうが、やるからにはきちんと生徒にわかりやすい説明を心がけたい。

今日は夏季休業中の課題も配布。サイドリーダー1冊、総合問題集1冊、自由英作文1問という内容。サイドリーダーはできるだけ辞書を引かずに英語にどっぷりつかって読んでほしい。まだ3年生ではなく正確さが綿密に求められる時期ではないだけに、ぜひともこの2年生の夏休みで、ambiguity toleranceの姿勢を身につけてほしいものだ。

2011年7月19日火曜日

夏休み突入

今日は全校集会が行われ、異動して最初の大きな休みに入った。といっても進学講習、部活の大会や演奏会、教員免許講習、英語のワークショップと、普段の日々より忙しいのでは…と心配な夏季休業期間となる。それでも普段の日常が一度リセットされる日を今日迎えた。本校は7時間の日が多いため、今日のような日は授業がなくても良いということなのだろうか。最後の日は授業が無く、掃除や集会でおわるというのは、リセットするにはもってこいの内容である。7時間授業にはそういう効用もあるのだなと思った。

明日は全道大会に出場した野球部を応援ということで吹奏楽局とともに札幌へ。といっても朝の試合のために朝(夜?)の3:00に学校に行ってそこから出発である。一眠りしたほうがいいのか、それともそのまま起きていたほうがいいのか思案中。疲れもたまり大変だろうに、部活の生徒は本当によくがんばっている。せめてバスの中でも十分寝て、体力を回復してほしいものだ。

2011年7月14日木曜日

pair-retellで、夏休み前の授業終了

今日は明日からの学校祭を前にして最後の授業。昨日・今日と、コミュニケーション英語Ⅱの授業では投げ込み教材でペアretellを実施。同僚の先生からのアイディアをいただいて、少しアレンジして実施してみた。

この教材はreading textもあるが、それをもとにした6こま漫画もついている。なかなか興味をかきたてるtopicで生徒も楽しそうに漫画を見てくれた。最初に漫画を見て、アイディアをとなりの人とbrainstorming。その後、textをsilent readingして新出単語を私の後についてrepeat。その後、また漫画を見ながら、向かいのパートナーにretell。最初にdemonstrationを私がして、要領をつかませてからやらせてみた。昨日・今日とおおむね良好に取り組んだ。生徒はtextの内容をベースにしながら、英語をしゃべっていく。ペアで違う漫画とreading textのため、相手の話を一生懸命聞く。以前行ったretellは、ペアで同じ内容をretellしていたために、聞く動機が弱かったが、やはりinformation gapをつくるとこうも違うものかと、パートナーの話を熱心に聞いている生徒を見て思い知らされた。その後、相手のretellを聞いた側は質問を相手に1回して1セット終了。その後スイッチして同じように行い、最後はクラスで数ペアが発表。



教科書のtextもこういうふうにペアで出来ればいいのだが、題材によるだろう。やはり絵は文字に頼らずに自分の英語でしゃべるためのベースになる。ALTとも今日議論していたのだが、生徒のレベルにあってわかりやすい絵を、どこから探してくるかは、なかなか難しい。またreading textもあまりに何回だと読む動機を弱めてしまう。あくまでretellが目的なので、text自体が読解に時間を要するものであってはならないからだ。

最後の授業のためアンケートも実施。おおむねペアワークやグループワークは受け入れてくれているようだ。授業とテストの関係に関することや、音読に関することなど、生徒はやはり敏感だし洞察力に富んでいることを痛感。授業を変えていけないのは、やはり生徒のせいではなく、こちら側の固定観念によるものだと改めて実感させられた。生徒の英語力が伸びるための王道を進まなくてはと強く思った。生徒のために精進していきたい。

2011年7月11日月曜日

すべては相手に伝えようともがくところから…


この頃は相手に伝えようとするときになかなかうまく伝えられないけど、何とか伝えられそうで、でもやっぱり伝えられなくて…と学習者が感じられるような活動を取り入れたいなと思う。大学院の授業で先生がEveryone originally has a strong urge to communicate with others"と言っていたことを思い出した。誰しも人と話したいという衝動がある。考えたこともないことだったが、それ以来、そうなのかもなあと思うようになってきて、授業でもコミュニケーション型の授業を少しずつ志向するようになった。

昨日は英検の面接委員の仕事だったが、自分のことや、社会的なことでも、何とか身振り手振りで話そうとがんばっていた生徒に出会えた。きっといい授業をこの子は普段受けているんだろうな…とほほえましくなった。いくら受験に役立つ単語を覚えても、自分のことを語れる平易な英語が使えなければ、それは英語の学習者として順番が違うなあと思える。受験英語を詰め込んでも、そもそも普段の会話で使う単語の種類は違うのだから、学習者はそちらもしっかり覚えて使えていなければならない。

自分が高校生のころを振り返ると、まさに受験英語に浸り、自分を語れず相手のことを聞けない学習者であった。何も受験英語を否定しているわけではないが、やはりどちらも必要なものとして習得していく必要があるだろう。彼らのurgeが自然な発露として表現されるように、こちらも努力していきたい。

2011年7月7日木曜日

七夕の日に

今日は七夕。北海道では大半の地域で8月7日が七夕だと思っていたが、函館では本州のように7月7日らしい。しかも「ローソクもらい」という風習が残っているそうである。気がつくと、勤務先の周辺や自宅の近所など、数人の子ども達が集団になって、あるいは親と子が連れ立って、各家を訪問して、お菓子をもらっている。道東出身の私はこんな風習があることは全く知らなかった。地域ごとにいろいろな習慣があるものだ。

2011年7月3日日曜日

授業でやること、自分でやること

この頃考えているのがこのテーマ。授業はやはりせっかく生徒同士が集まり、role modelであるJTEに教わる機会、そして時にmodelであるALTと話せるチャンスであるから、そこでしかできないコミュニケーション活動を取り入れていきたい。しかし、自分一人の時間で行う学習活動は、こちらが学習方略としてしっかりガイダンスしておく必要があるだろう。そういう意味で、音読やshadowingなどの学習は強力に推し進めたい。ただそれが授業の中心になってしまうと、それは違うのだろう。授業でしかできないことを行いたいところだ。時に、自分の体験談も踏まえて、家で行える学習活動を説明することは大切であるが。

先週の松本先生のアドバイスを聞いて、先週から生徒には、「授業の最初から、対面で机を向き合わせて座っているように」と伝えている。それまでは机を隣同士でくっつけてペア活動をしていたのだが、対面で座らせると、ペアでの音読活動でも、声の出方が全然違うことに驚いた。やはり「型」をしっかり示すことは大切なようだ。

「コミュニケーション英語Ⅱ」は、4単位とはいえ、毎週1回はリスニングの副教材の消化に消えてしまう。All Englishといってもこの1回は仕方ないよなと…とあきらめていたが、よく考えたらそういう授業こそ英語に「しがみつく」ことが必要なのかもしれない。来週からもうすこし粘ってみようかな。

昨日は全道大会出場をかけた野球部の応援で全校応援となり、吹奏楽局も力いっぱい演奏。今日は教員採用試験の会場で校内で部活が行えず、以前借りていた外部会場で活動。トラックの手配から荷降ろしなど、なかなか大変な作業だが、生徒はてきぱき動いて密度濃い練習を行っていた。学校祭準備も本格化し、1年で一番忙しい時期になるのだろう。何とか乗り切っていきたい。昨日は隣町の北斗市にある「社」というラーメン店を訪れてみた。函館で今まで食べた中で一番うまいラーメンだった。

2011年6月29日水曜日

松本茂先生への質問

今日は本校の進路関係の行事のために松本茂先生が来校された。その後、先生のご好意で英語科とお話の機会を設けてくださった。具体的で本質的なアドバイスを多数いただいたのだが、印象に残っているのは下の二つのこと。

①学習活動とコミュニケーション活動を両輪で行う。両方やってはじめて英語力は伸びる。後者を授業の中心に据える場合、前者は自宅での学習方法としてしっかり生徒に提示してあげる必要がある。

②コミュニケーション活動とは、答えは一つではない活動。summary, retell, opinion, rephrase, definition...生徒によって答えの違う活動を許容するということ。当然教員側の姿勢も大きく変わらざるを得ない。

授業を本来的な方向性に軌道修正し、生徒に効果的な指導を展開したいと改めて感じた1日だった。

2011年6月25日土曜日

学習活動とコミュニケーション活動

勉強不足で情けないのだが、文部科学省によれば「言語活動」は「学習活動」と「コミュニケーション活動」に分かれるそうで、前者は大切にしつつも、後者の方を志向し、後者を授業の中心に据えることが大切なようだ。今までそんなことは露知らず、いろいろなタスクを生徒に消化させていたが、よく見てみると自分の使っているハンドアウトは「学習活動」ばかりで、それをつかってコミュニケーションが生じるような、そんなタスクが入っていないことにいまさらながら気づいた。

まあ現在のハンドアウトでは、生徒間は難しいにしても、教師と生徒の間でならいくらかやりとりが生じる可能性があるものもあるので、Q&Aをしたあとに、さらに生徒に突っ込んで聞いてみたり、あるいは本文について部分的に脱線して、そこから話を少し膨らませて、それをネタに生徒とやりとりしたりと、そういうことはこの1週間することができた。そうすると生徒はやはり前を向くし、興味をもつもので、教室も多少は盛り上がった。ただやはりその際に教師が使う英語は文部科学省の言う「生徒の内容理解を助ける英語」であり、この部分の習熟が私の課題なのだなと改めて思った。今まで指示英語をつかって学習活動を主とするタスクを生徒にさせていただけだったこと、そうするとやはり生徒はハンドアウトとの「対話」ばかりしてしまい、リアルなコミュニケーションが生じないので、顔を上げない、という悪循環が生まれていたことを反省しているこの頃である。

学習活動をいれつつも、そこから転じて、もっとコミュニケーション活動が仕掛けられるタスクをハンドアウトにどんどんいれていきたい、と思った1週間だった。

今日は午前中は講習、午後は夜まで部活動であった。明日は大事な大会。がんばっていい演奏をしてほしいと心から願う。

2011年6月22日水曜日

岩見沢へ出張

月曜日は仕事が終わってすぐ出張のため家を出た。翌日の岩見沢東での公開授業のためだった。今年から国立教育政策研究所の指定を受けて授業改善に取り組んでいるとは知っていたが、さっそく公開授業をするという。すさまじいやる気を感じて早速拝見しに行って来た。

英語でコミュニケーション活動がなされる本来的な授業を拝見してきた。学習活動を超えて、コミュニケーション活動を志向している。私自身の胸に突き刺さってきた。私の授業はタスク中心。私のやっているタスクで、果たして本来的なコミュニケーションは成り立っているのか、大いに疑問が沸いてきた。生徒との生徒のやりとり、生徒と教員のやりとり。生徒の理解を手助けする英語って、こうやって使うんだと、まざまざと見ることが出来た。翻って、私の使う英語は指示する英語の域を出ていない。これでは生徒の心まで染み入る英語にはなっていない。英語でコミュニケーションをする授業には到底なっていない…。

帰りの道のりは、かなり暗澹とした気持ちになった。果たしてこれから大丈夫なのだろうか。同僚の先生と共有しながら、また新しい道を探っていくしかないと思いながら帰路に着いた。いずれにしても、実り多い研修となった。こんなに考えさせる研修を受けたのは久しぶりだ。正解はないのだろう。納得解を目指して、先生方とまた本校の授業を目指していきたい。

2011年6月18日土曜日

3回目の講習

うちの学校は土曜日に講習をしている。前期に6回、後期にも6回(だったと思う…)予定されていて、年間計画に組み込まれている。3年生になると春季と秋季に別にまた講習が設定されるらしいのだが、1,2年の間は国数英をこのペースでやるらしい。

今日は3回目だったのだが、いつも盛りだくさんの内容でこちらもヘトヘトになってしまう。速読教材リスニング教材、文法教材を使ってあっという間に70分は過ぎ去る。リスニング教材は今月から毎週1回の授業に組み込んで使用することになったので、速読教材と文法教材を少しはじっくりできるかと思っていたのだが、7月初旬にある模試対策ということで1年前の過去問を学年で統一して実施することになり、今日もまた70分がスピーディーに過ぎ去っていった。

こちらの解説だらけの授業で、生徒は本当に1度も英語を話す機会が無い。通常の授業ではなるべく活動を取り入れいるのだし、進学校の講習はこういうものなんだろうけど、やはり違和感が残る。受験英語の論理からすると、そんなことを言ってはいけないのだろうけど、やはりこういう尊敬する先生のおっしゃることを耳にすると、やっぱり話す・書く機会を、少しでも70分の中に組み込みたいなと思ってしまう。何とかoutputの場面設定を、少しでも入れ込んで行きたい。

2011年6月16日木曜日

ペアでretell

今日は「英語表現Ⅱ」の授業にて、1年生で今年から新たに取り入れている活動を2年生でやってみた。ペアになり、右の人がAのストーリーを、左の人がBのストーリーを読む。その後、ALTが2つのストーリーについてかいつまんで説明。大体の話の内容をつかんだら、今度はペアのパートナーに自分の言葉でその話の内容を伝える。最後は全体で指名されたら発表する。最初から読んでしまったり、つかえてしまったりする生徒もいるが、中には驚くほど自分の言葉で自信を持って話す生徒もいて、多種多様であった。outputすることで、自分の言いたくても言えない穴(hole)に気づく。それが今後、相手に伝える際のモチベーションになることを願いたい。

「英語表現Ⅱ」の授業はどうも、コミュニケーション活動を取り入れにくくて困っている。どうしても「コミュニケーション英語Ⅱ」のほうばかりに力が入りすぎてしまって、授業の構成もしっかり作れていない。最初の導入でupgradeをやって解説して、その後は教科書を淡々と…という、お粗末な授業スタイルのままである。もちろん暗唱例文のリストからなるハンドアウトを使って、ペアで言い合ったり、などの活動はしているが、どうもそこから先の一方が踏み出せていない感があった。ほんとに自分の授業を毎回振り返ると情けなくなるくらい、言語活動を生徒にさせてあげられていないことを感じる。聞いて・読んで・話して・書いて…。シンプルだが、4技能をフルに使わせる授業をしてみたいと思いつつ、50分があっという間に過ぎ去って、気づくと私が解説をたくさんしていたりする…。

まあ、その意味で、今日の活動はリアルなコミュニケーションとは言えないにしても、なかなか創造性のある活動にすることができた。もう少し詰めて英語表現も彩りある授業にしていきたいものだ。

2011年6月11日土曜日

前期中間考査終了

今週4日間に渡る前期中間考査が終了した。生徒はおおむねまじめに取り組んだようで、基礎的な内容が多いとはいえ、しっかり結果を残してくれた。勉強に対する行動にまで落とし込まれた習慣というものを彼らは中学時代までにしっかりと育まれてきたのだなと、感心した。

今日は生徒が部活をしている間、学校が練習に使えない期間の外部会場取りに追われたが、何とか目処をつけることができてホッとした。生徒のやる気をそがないよう、環境整備に努めたいと思う。それにしても外部会場一つとっても歴史的な風格が漂ってくる施設が多いこの街。さすがだなと、伝統の重みをまた今日も感じた。

予め作成しておいた次パートのハンドアウトも学年分印刷完了。和田玲先生「5ステップアクティブリーディング」からヒントを得たタスクを織り交ぜて、inputにあたる部分をこのところ作成している。生徒にとっても教員にとってもスムーズに言語習得が進む(促せる)ハンドアウトを作りたいものだ。

2011年6月5日日曜日

チームの重要性

金曜日はテスト準備期間に入ったこともあり、部活も休みとなり少し余裕ができた。各学年ごとに授業の方法等の歩調を合わせるようにと英語科主任からお話があり、私たち2年生チームも話し合いの時間を持った。ベテランの先生と若手の先生と私という3人からなる2年生チーム。4月からバタバタししながら自転車操業的な授業運営ではあったが、ここで歩調を合わせることができた。学年で共通のハンドアウト、授業の小テストも同じペース、使っている多種多様な副教材も同じ速度が原則の本校。ただそのための計画表などの仕組みがなかったようで、それをもとにこれからはペースをあわせていく。

アレンジして提案しているタスクが入った「コミュニケーション英語Ⅱ」(教科書は上記のPRO-VISION)のハンドアウトと、「基本的な授業の流れ(1パートをどういう構成で行うかの行程表)」を提案したが、理解あるお二人の先生のおかげで、そのタスクを実行していけることに。話をしているとその人の「英語習得観」のようなものが透けて見えてくる。ほとんど一致しているようで、それを実行に移すかどうか、形にするかどうかの問題であることが判明。これからの1年が楽しみになってきた。

「英語表現」(教科書は上記のPlanet Blue)のほうは若手の先生が作ってくださっているが、それもよりシンプルな形で学年統一で行うことに。こちらはこれからどうやってコミュニケーション活動を取り入れながら行っていくかなかなか形が見えない。実質ライティングの教科書を使っているため、英作文の授業はALTを交えながらできるのだか、50分の授業中でinteractionを取り入れた授業展開の形がまだ見えず、何とかしたいと思っているところ。

「有意義な話し合いだったね」と、その後ベテランの先生から一言。こういう先生とともにチームが組めるのは本当にありがたいかぎりだ。その後、今日は家で本校の先生が書いたチームプレーに関する研究紀要を読書。本校で実践されていることが惜しげもなく公開されているが、やはりチームでやっていこうという中心となる先生の心意気が大事だよなと、感銘を受けながら読了。