2010年9月15日水曜日

講習と授業の連動性


 今年は1年次生を受け持っているのだが、1年次の平常講習は本校では9月よりスタートする。国語・数学・英語でまわすので1ヶ月7,8回ある月もあるようだ。今月は7回ある。教科書で登場した文法事項である受動態と分詞について、生徒は学習する。これまでは読解問題を配布し解かせて解説して生徒が寝て…という展開であったが(笑)、もうそういうのはやめることにしよう、と自分の中で決意して、生徒が少しでも活動する講習ということにした。

 7月のアルクのセミナーでいただいたキムタツ先生の資料にも、生徒が寝る授業を変えようとされてきた先生の胸中の変化が書かれており、キムタツ先生の心境と私のそれとを比べるのは恐れ多いが、それでも自分の中で「変えてみよう」という気持ちが起こった。
 
 よく考えてみれば授業ではペアワークを取り入れたり音読を取り入れたりとけっこう活動的にやっているのに、どこか自分はそれは「お遊び」で、ホントに一般受験で大学に入ろうとする生徒には、ガチガチに読解問題を解説してやらなくては、という気持ちがあった。2者を完全に分けていたわけだ。しかし、英語教育というのは授業だろうが講習だろうが、生徒の学習過程を考慮した本来的なものにしていけば、おのずと音読をやったりペアワークをやったりするものになるわけで、扱う素材のレベルは学習者の段階に合わせる必要があるが、行う活動は同じになるというか、連動性があるはずである。それで今回から、暗唱例文シートを参考書のFORESTの暗唱例文集から引っ張ってきてハンドアウトにして、ペアワークに活用することにした。左側に英文、右側に日本文というシンプルなシートだが、それを使って何種類かの音読活動をやり、もちろん読解問題の演習は織り込むのだが、この音読活動も必ず毎時間行い、最終的にはこの暗唱例文を暗唱・暗写できるようにすることを一つのゴールにした。
 
 今のところ、生徒は全く眠くならずに、声を出しながら楽しんでやっているようだ。授業よりは講習のほうが学習者のモチベーションは概して高いわけで、そんな生徒をいままで眠らせていた自分はいったいなんだったのだろうと今になって猛省している。読解し、音読し、暗唱し、暗写し、解説を聞く。多彩な活動をちりばめて、生徒を楽しませ充実させて、英語力を伸ばしてやりたい。

0 件のコメント: